婚約破棄後私は母親に叱られる!!

一ノ瀬 彩音

第1話 叱られる私

私は大好きで愛してて婚約している彼に婚約破棄したいって

告げると彼は戸惑うとそれでも婚約破棄を受け入れてくれたのです。


婚約破棄した私は自宅へ帰ると玄関先で母親が立っているのです。


「お母さん、どうしたの?」


「綾香、婚約破棄したんですって」


「えっ? どうして知ってるの?」


「相手の人から今、お電話があってね」


「そうなんだ」


彼には私のスマホの電話番号と家の電話番号を教えていたのです。


わざわざ婚約破棄された事を私の母親に報告しなくてもいいのにね。


「綾香、相手の気持ちを考えた事はあるの?」


「ないよ」


「そう、婚約破棄するって事は相手の幸せを壊すのよ」


「そんなの知らないよ」


「綾香、いい加減にしなさい」


「いきなり何よ」


「お母さんはね、そんな子に育て覚えはありません」


「何なのよ、私の気も知らないで」


「綾香の事なんてどうでもいいの」


「お母さんには関係ないでしょ」


「関係なくても叱ってるの」


「叱られる理由がわからない」


私の母親は私の事を叱りますけど、私にはよくわからないし、

叱られる理由もわかりません。


母親の言動が私には理解出来ません。


私は家の中へ入ろうとすると母親が私の腕を掴んで

離しません。


「腕を離してよ」


「お母さんのお話を聞きなさい」


「嫌よっ」


「聞きなさい」


「いやっ、離して」


私は力づくで振り切って家の中へ入るとそのまま自室に戻るのです。


自室に戻ると私は母親とお話したくないで音楽を聴く事にします。


音楽を聴いていると何もかも忘れる事が出来るので安心しているのです。


しかし、母親はドアをノックもせずに私のお部屋の中に入って来ると

私が音楽を聴いているのを妨げるのです。


「何するのよ、お母さん」


「お話終わってないのに音楽聴いているなんて

最低ね」


「お母さんには関係ないでしょ」


「お母さんのお話を聞かないなら、この家から出て行きなさいっ!?」


「なっ!?」


私は母親に苛立ちと不満があって家出します。


家出した私は行き場もなく路頭に迷っているのです。


迷っている私は本当に行き場もなくて死ぬしかありません。


私が車に飛び込もうとしたら誰かに腕を掴まれて歩道に戻されるのです。


「お願い、死なせて」


「死んだらダメですよ」


「死なせて、生きててもしょうがないの」


「どうしたのですか、お話して下さい」


私は見知らぬ男性を見ているのですが、その男性に今まで起きた事を

お話すると男性はいきなり自己紹介してきて私は驚くのです。


しかし、私はその場から走って逃げるのです。


走って逃げる私を男性は追ってくる感じはしません。


結局、私は何処にも行き場がないので公園で野宿する事になります。


野宿している私は本当に惨めで情けなくて悲しい女です。


そういう女は幸せになる権利はないのかもしれません。


私は婚約破棄しただけなのに、母親からは叱られ家を追い出されるし、

あげくには死のうとしても助けられる。


私って女として最低だなって思います。


最低な女は幸せになる資格もないかもしれません。


私は私のままでありたいけど、それもおしまいです。


さようなら、今までの私。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

婚約破棄後私は母親に叱られる!! 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ