ポップに書くとそんな感じなんですが、タイトルどおりめちゃくちゃ硬派な作品。銀伝とか好きな人には漏れなく刺さるパワーがあります。
とある帝国の属国に生まれた王女グレイス。
彼女はその天性の才気を父に疎まれて寄宿学校に送られます。
そしてそこで宗主国である帝国の王女マリアと運命的な出会いを果たします。
武人と言うには繊細なマリア。
しかし、彼女の中にある芯の強さに惹かれたグレイスは、共に学友として過ごす日々を通して、親交を深めていきます。
やがて二人は別々の道を歩むのですが、歴史のうねりが二人を残酷に襲う。
政争に巻き込まれたマリアはいつしか圧制を民に敷く時の女帝に、そしてグレイスは彼女に反抗する連合軍の総指揮官へ。
違ってしまった二つの道は、最終決戦という形でふたたび交わります。
かつての友が敵味方に分かれて葉を争う。
しかしながら、これは運命の悪戯ではありません。
人の身に余る強力なスキルによって導かれたものだったのです。
壮大な歴史ロマンと、百合と、ファンタジーミステリーが高度に合わさった傑作短編。おすすめですので是非読んでみてください。