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「汚物は消毒じゃああ~ッ!」
おばあさんは肉塊を庭に出すと、すぐに火炎放射器で燃やし始めました。ゾンビだった塊は思いのほか勢い良く燃えます。この燃える様子を満足気に眺めていたおばあさんでしたが、その時、不意に突風が吹き荒れました。
強く吹く風は、ゾンビを燃やしていた火を家に燃え移らせてしまいます。
「な、何じゃとぉぉぉ~っ!」
それはほんの一瞬の出来事でした。おばあさんの目の前で家が勢いよく燃え広がっていきます。空気が乾燥していたのと、更に風が強く吹いたのもあって、消火活動をする間もなく、おじいさんとおばあさんの愛の巣はすっかり全焼してしまったのでした。
家が村の外れだったので、どこにも延焼しなかったのは不幸中の幸いだったと言えるでしょう。
自分の失態で家を失い、失意のどん底に落ちたおばあさんは旅に出ます。後で戻ってくるおじいさんのために『探さないでください』と書いた書き置きを残して――。
旅に出たおばあさんは、その道中で白いキツネに出会います。おばあさんは、そのキツネの美しさに不思議な縁を感じるのでした。
この白キツネについていく
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894256851
今夜はキツネ鍋じゃ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894331230
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