空ばかり見ている

今日は晴れていて少し薄めの空色

夏が近いことを感じさせる夏日で

わたしは洗濯物を干しながら

うっすら汗ばんでる


まるでわたしだけの絵のように

このベランダは空の

色々な表情を見せてくれるから

わたしも此処では素顔のわたしでいられる


大人の顔をするのは疲れる

わたしはちっとも大人じゃなくて

そのくせ歳だけは一人前に重ねてるから

こんな風にいつも途方に暮れてしまうんだ


なんでちゃんとした

大人になれなかったんだろうと

足りないネジを探してみるけど

無いのか失くしたのか見つからない


ニセモノの大人でいることに

疲れてしまったら

わたしはわたしのベランダにきて

そして空を見ている


見つからないわたしの欠片が

いつか小さな小さな隕石になって

墜ちてこないかと期待して


ずっと空ばかり見ている

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