※作品は絶対評価したいので星はどの作品も二つです。なら三つでもいいじゃんかって? ほんとそれ。
※十四話まで読んだ感想です。
※最後まで読んだ感想です。
長い長い夏休みも、だんだん学校が恋しくなってくると言われます。俺は違いますが。
気楽なひきこもり生活も、続けているとだんだん働きたくなってくると言われます。俺は違いますが。
死なない人生も、あんまり長いと死にたくなってくると―――それは分かりませんが。
不死者として、いわば永続コンティニューな人生を送るアンデッドなアクセルは、死なない生活にくたびれていた矢先、賢者と呼ばれたくない賢者から『死ぬための試練』を与えられます。
ただし、条件として、『死ぬのは五回まで』クレジットに制限が付けられるわけです。
この作品のオリジナリティとして、主人公のアクセルが「強そうでそこまで強くないけど、それなりには強い」程度で、しかもなかなかなチキンプレイヤー気質なのがあります。
不死を利用して敵を倒してきた男が、その特性を封じられて、どう立ち回るのかが見ものです。
死なないといろいろ鈍くなってくるのか、ところどころすっとぼけたモノローグも面白みがあります。
さぁアクセルよ、今日も元気に死にに行こう。
※完結追記
不死ものとでもいうようなジャンルがあって、ゾンビ物みたいに、終わるのが難しい中、スッキリと物語をまとめて見せた作者に敬意を表しつつ、独断と偏見に塗れた人物紹介をしてみたいと思います。
〇アクセル―――
強そうで強くない、少しだけ強い不死身の冒険者。某ナメック星人みたいに、千切れた腕は生えてくるし、「でえじょうぶだ、魔人に喰われたって生きけえる」と、まごう事なきアンデッドだが、終わってみれば、全登場人物の中で、最も普通だった男。
永続コンティニューも、常に普通にニューゲーム。だけど、持ち前のやるときはやる胆力と優しさで、魔女の師匠と嫁と娘をゲットした。めでたしめでたし。
〇ライム―――
アクセルに死を与えるべくよく分からない試練を課す少女姿のドS魔女。人外だが、倫理観はあって、こちらも、なんだかんだ精神性は普通。最後はアクセルの機転で思わぬどんでん返しを食らい、してやられたが本人は嬉しそうでもある。めでたしめでたし。
〇イングリット―――
問題児①。ライムの試練の途中で助けた修道女。普通のヒロインと思いきや、アクセルに惚れこみ、成長性Aのヤンデレの片鱗を見せ始める。
最後には自分をほったらかしにしたアクセルを鉄拳でぶっ飛ばすパワーAのヤンデレラへと立派な成長を遂げた。めでたしめでたし(?)。
〇カタリナ―――
問題児②。イングリットと同じく、成り行きでアクセルに助けられたが、その過程でちょっとだけ(!?)死んでしまい、理性があるようで無いようで実は少しある半不死のバーサーカーになってしまった。というかゴリラ。ゴタリナ。つよい。
最終的に幼児退行してしまったが、まぁ、ヨシ! めでたしめでたし(??)
〇アルバトロス―――
裏主人公。序盤に出てきた盗賊のゴロツキだったが、それは彼が某スピードワゴン並みの大出世を遂げるサクセスストーリーの始まりに過ぎなかったのだッ!(CV大川透) めでたしめでたし。