途中まとめ
第8話 僕の半生とウルトラマン
さてひとまずメビウスまでの思い出を駆け足で語ってきました。なかなか文章に起こすのは難しいものがありますが、こうしてやってみると僕の人生の中でウルトラマンが占める割合は大きいということですね。
それこそライダーやスーパー戦隊よりほんの少し長いわけですから。
以前にも書きましたが、ウルトラマンはシリーズ展開が途切れても何等かの方法でメディア展開はしているんです。
だから新ウルトラマンがなくとも、僕はウルトラマンという存在を絶えず、触れることができたのだと思います。
さて、そんな人生の大半をウルトラマンと共に過ごしてきた僕ですが、ウルトラマンを通して学んだことは何か!?
これは重い、そして壮大なテーマですね。皆さんも色々と言いたいことはあるでしょうし、語りたいこともあるでしょう。
そんな中で僕は語ります。僕がウルトラマンを通して学んだこと。
それは……
「歯磨きは大事」
「わくわくすることを忘れない」
「人の優しく」
です。
ふざけてませんよ? はじめの方でも言った通り、ヒーロー番組は教育的な要素も含まれています。それは絶対ではないでしょうし、もっと深いテーマを盛り込んでいる場合もありますが、僕個人としてはそういう深いテーマをいちいち理解する必要はないと思うんです。
これはテーマをないがしろにしろではなく、そんな肩ひじ張らずに楽しんでみましょうよっていう僕個人の感想で、そういう風にみたうえで学んだことを思い返せば、それはきっと良い思い出なんだと僕は考えます。
えぇ、確かに。ウルトラマンはシリーズ通して重いテーマが投げかけられるでしょう。果たして怪獣は悪なのか、人間の罪と罰、それぞれの正義、環境問題や民族問題……それらは形を変え、言葉を変え、ウルトラマンに限らず多くの創作で語られますが、皆さん、子供だった頃にそのテーマを深く考えたことなんて、ないでしょう?
あったとしても、記憶に強く残った、大人になってふと考えた……という感じだと思います。
それでいいじゃないですか。基本大前提としてウルトラマンは子供向けです。その中に大人もうなるようなテーマがあるというだけで、子供にもそのテーマを理解させるためのものじゃあないんだと僕は思います。
そういうのを語るのは大人同士で、そういう場でゆっくりと語りましょうや。
ですが、これらのテーマは子供に視野を広げるきっかけにはなるでしょうね。
世界を、視野を広げるというのはそういうことだと思います。ウルトラマン、そして多くのヒーローが僕に教えてくれたことはそう難しいものじゃないんです。
別に、好き嫌いをなくそうを学んだでもいいんです。中には命を大切にしようと学んだ子もいるでしょうし、防衛隊のように人々を守るために警察官や自衛隊になろうと思った子もいるでしょう。
かくいう自分は仕事柄、子供と接することが多いです。自分でいうのもなんですが子供が好きですし、守るべき存在とも思っています。
それは自然発生した博愛主義もあるんでしょうけど、間違いなくウルトラマンたちの影響はありますね。優しい心を持つということは常に語り続けられてきました。
そう。ウルトラマンはまさしく光だったんです。
僕の人生を照らし、導く光だった。僕はウルトラマンにはなれないけど、ウルトラマンのような人になろうということだけは考えれた。
ビデオやテレビを通してみてきた彼らのような大人になれたらいいなと思うことができた。
そりゃ時には喧嘩もしますし、いじわるなこともしてきました。ぶっちゃけると今でも内心糞だなと思うようなことはたくさんありますが。
ですが……自分でもウルトラマンというものはどうやら大きな存在となっていたようで、一つ問題が発生しています。
それはまぁ……原理主義とでもいいますか、老害化と言いますか、オーブダーク化と言いますか……色々とあったんですよ。
***
つまりは新しいものへの否定ですね。
ただ声を大にして嫌いと叫ぶわけでもなく、なんといいますか自然と離れていく、もしくはついていけなくなったということなんでしょうかね。
ゼロ以降のシリーズは僕も目を通していますし、見てはきましたが、実は全く見てないシリーズもあるんです。
それは僕が大人になり、仕事が始まったということもあるんですが、そうでなくともレンタルすれば見れますよね?
それもしなかったんです。
まぁ見れたら、見るか。見逃しても、別に気にしないって感じもありました。
それでも僕はこう自分に言い聞かせていました。
「僕はウルトラマンが好きだ」と。だから情報を仕入れることはしましたし、某掲示板などで語り合うこともしました。
ですが、続々と新シリーズが始まっていく中で、僕はそれらを追いかけることはしなくなっていたんです。
外伝シリーズ、漫画、擬人化、ゲーム……全然手を出していなかったですね。
特にギャラクシーとかの展開はもう全くわかんないです。ウルトラマン出てこないんだぁと変な勘違いもしてましたしね。
擬人化に関しては特になにも思いませんでしたね。女の子にするっていうのは別によくあることですし、ここはもう単純にそういうのが好みではなかったってだけでスルーでした。
それが人気出て、円谷を支えているならまぁそれもありなのかぐらいのノリですね。
漫画ではストーリー0、ULTRAMANが連載されたりもしましたが……。
ゲームもこまごまと色々出てましたが、唯一まともにプレイしたウルトラマンのゲームはPS2のウルトラマンだけでしたね。
グレイトバトルに関しては友達の家でプレイしていたというのが強いので、自分で買うことはなかったです。
で、まぁ、スルーし始めた原因をこうして筆を執って考えてみるとですね。
卒業……というのとは違うんですよね。間違いなく僕は特撮が好きです。それは変わらない。でも、じゃあなんで? どうして追いかけないの?
僕はウルトラマンタイガを途中で視聴しなくなりました。でも、タイガがつまらないとは思わなかった。
でも別に見なくてもいいやとなりました。もっと言えば、ウルトラマンルーブに至ってはオーブダークぐらいしかまともに知りません。ほんと、ひどいですよね。これ書いてる段階で、お前、オーブダークもろくに知らねぇだろといわれても仕方ないぐらいです。
で、気が付いたんです。
どうにも僕は面倒くさい側の人間だなと。
ウルトラマンは、幼い頃にみたあのウルトラマンでなければいけない。僕はたぶん、ずっとその地点にいたんです。
平成シリーズが始まって、既存のウルトラマンとは違う世界観が展開されたとき、まだ幼かった僕はそれを認識する前に楽しんでいた。
余計な先入観がなかったんですね。
でも、高校、大学と進み、幼い頃とはくらべものにならない知識を得ることで、無意識に気が付いたんでしょうね。
「こんなのウルトラマンじゃない」と。
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