"君がそれを言うのなら"

第4話

彼が、小屋のメッセージを読んでいると、人影が見えた気がした。振り返って確認すると、声が、山の方から聴こえてくる。彼は少し学者気質で、死ぬかもしれないなら好奇心を満たしてから死んだほうがいいと感じた。山を登り始めると、呼吸が苦しくなってくる。頭がくらくらしておかしくなりそうだ。ブラッドの不安を煽り立てるように、四方八方から、同じ声が聞こえる。「確かめなさい」