聖域
夜、猟師がたぬきを取りに出かけたが、その日はまったく獲物が取れなかった。
手ぶらでは帰れぬという思いが強すぎたのか、日ごろは決して足を踏み入れない聖域へ向かった。
そしてそれは、聖域への険しい坂道を登っている時に起きた。
連れていた犬がおびえた声を出したので、イノシシかと猟師は矢を構えた。
しかしその先にいたのは、仰向けに横たわって道をふさいでいる巨人であった。
猟師は声もなく逃げ出し、それ以降は夜に出歩くのをやめた。
参照:高田衛編・校注「江戸怪談集上」の宿直草『摂州本山は魔所なる事』
魔所と巨人の説明をすべてカット。本文より長いこともある訓話がなかった。
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