第12話
「あ?なんで答えねえんだこいつ」
「……ここでシラを切られても困るだけなのですが」
「転生出来るってこたぁ超越者だろ?そもそもお嬢に簡単に捕まった意味も分からねえし」
「──……?」
超越者などという良く分からない言葉があったが、ここで黙っていても何も意味がないので鳴き声をあげる。
「なんだこいつ……よく分からねえし、見なかったことにしよーぜ?」
「私もそれには賛成なのですが……どうせなら殺しておいたほうが良い気もします」
「隊長、それをお嬢が納得するとでも?」
「まあ、しないでしょうね」
「お嬢、諦めて別のにしようぜ?そいつだけは駄目だ」
「……だめ?」
「駄目です」
「……分かった。あ、でも──」
「────!!!?」
頭上から降り注ぐ氷柱が、俺の背中へと突き刺さる。
「精霊さんがこのぐらいはしときたいんだって!!」
「……まあ、良いでしょう」
背中へと突き刺さった氷柱のせいか、動くことすらままならい。
最終的に俺は……エルフ達が何かを話しているのを他所に、何か違和感を感じながらも、意識を失ったのだった。
まるで水中にいるような圧迫感というべきか、それとも母親に包まれている様な安心感というべきか。
とにかく俺は、その違和感を感じて目を覚ました。
「──……」
辺りを見回す……、どうやら俺が意識を失う前にいた所と同じ様だ。あんな死に方は嫌だ、と思っていたのだが死なずにすんだようで本当に良かった。
背中を確認する方法が無いとはいえ、違和感なく動く身体を考えるとエルフ達が治療でもしてくれたのだろう。
周囲を透明な霧の様な、良く分からない物が覆っている事に何とも言えない安心感の様な何かを覚えながら、本を開く。
名前:無し(霧島 幸久)
ミニマムバット:3/15
HP:353/353
MP:251/251
SP:487/487
【STR 22】
【VIT 17】
【INT 18】
【MND 14】
【AGI 32】
【END 29】
【DEX 25】
《スキル》
【飛行Ⅲ】【滑空Ⅱ】【夜目Ⅱ】【牙強化Ⅱ】【剛力Ⅱ】【耐久Ⅱ】【知恵Ⅱ】【忍耐Ⅱ】【瞬発Ⅱ】【持久Ⅱ】【器用Ⅱ】【麻痺耐性Ⅱ】【吸血Ⅰ】【威嚇Ⅰ】【魔力眼Ⅰ】【氷魔法Ⅰ】
《
【毒牙Ⅰ】【毒攻撃Ⅰ】【毒耐性Ⅰ】【毒生成Ⅰ】【毒吸収Ⅰ】
《称号》
【記憶保有者】【同族殺し】【氷精霊の加護】
「──?」
魔法……?
UNDER ABYSS〜奈落の上を生きる者〜 路傍のMOB @robo-noMOB
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