第八十一話 合宿
高校の部活動合宿の話。
大会が近い女子バスケットボール部は、選手の強化の為夏休みを利用し合宿をすることに。
その学校はスポーツ推進校。体育館には宿泊施設が整っていたので、皆問題なく休むことが出来た。
そんな体育館も夜は静かで不気味な世界。興が乗った部員達はちょっとした怪談話を行うことにした……。
そうして何人かが話を済ませた頃……部員の一人が音が聴こえると言い始める。部員達が耳を澄ませば確かに何か聞こえる。音を辿ればそれは体育館のフロアから聴こえる様だった。
近付くにつれバタバタと聴こえるその音。部員全員で恐る恐る中を覗くと……月明りが射し込んだフロアを大量の【足】が駆け回っていた……。
見えているのは脛から下のみ。裸足で大人子供関係無く、ソレは無秩序に走り回っていたのである。
あまりの光景に部員の一人が声を漏らすと、足は一斉に停止。部員達の方に走り始める。
当然、部員達は体育館の外へと逃げ出した……。
校舎の宿直室で眠る顧問を起こし体育館に戻った時には、既に『足』は跡形も無い。
しかし怖くて仕方がない生徒の為、顧問は夜明けまでフロアで見張りをすることとなる。
その後二度と異変は起こらなかったが、生徒達の希望で合宿は中止となった。
その話は学校の七不思議として今でも伝わっている。
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