第六十四話 霧の中
ある山に軽登山に向かった青年。
本格登山と違い危険も低い為に、景色を楽しみながらの運動といった調子だった。
山で昼食をとり再び暫く歩いた青年。日暮れまではまだ時間があるが、低山とはいえ安全を考え頃合いを見て下山を始める。
そして麓まであと少し……というところで、青年は突然霧に包まれてしまった。
霧は瞬く間に深くなり、青年はしばし動きを止めやり過ごすことに……。
十分程で霧は薄れたが、青年は晴れた視界に異常事態を理解した。
麓まであと僅かの筈が、今は山頂付近まで戻ってしまっていたのだ……。
時計を確認しても十分程度しか経過しておらず、三十分は掛かる山頂付近にどうやって戻ったのか説明も付かない。
ともかく日が暮れる前に下山したい青年が急ぎ足で麓へ向かうと、今度は難なく下山出来た。
青年は、自分の身に一体何があったのか未だに解らないままだ……。
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