この作品に出てくる猫には、シェイクスピアの様な文豪の魂が宿っている。どこで憑依したかは知らないが、自作に自信のない飼い主のために小説を書いている。そんな状況に飽きたのか猫は逃げ出すのだが、その猫と飼い主はよく似ていると私は思いました。代筆するのに飽きたという割には簡単に逃げ出した。まるで締め切り前に気が狂って、遠くの街へ高飛びする高名な作家のように。きっと飼い主の作家にも似たような時代があったかもしれません。猫も高飛びするのかと、この時初めて思わされました。次回作も楽しみにしています。
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