第45話 リアリティの必要性

 時々「私の話ってリアリティあるのかなぁ」と悩んでらっしゃる方を見かけます。


 しかし、リアルティは必ずしも必要ではありません。

 

 前に女子高生もののお話を読んだのですが、ちょっとキツくて、そっ閉じしました。


 別にひどい話ではありません。

 女子校のいじめや性の悩みをリアルに書いたものです。


 女の子たちは「てめぇ、何言ってんだよ!」とあまり綺麗でない言葉をぶつけ合ったり、ハブられた子が困ってるのを集団で遠目に見て、くすくすと笑ってます。


 実際にはこんなものだよ、お前、女の集団に夢を見てんなよと言われるかもしれません。


 でも、どうせ読むなら夢が見たいのです。


 可愛い女の子が集団で出て来て、お出かけしたり、日常を送るような人気作品を思い浮かべてみてください。


 そこにはキツイいじめとか酷い言葉遣いとかそんなにないですよね。


 読者の中には、そういうのが見たい読者もいるのです。


 医療ものとか警察ものとか、ある程度のリアリティがないと面白さが出ないジャンルもあるかもしれません。


 しかし、そういう中ですら、実際にはありえない程のスーパードクターや、本来なら越権行為であることを平気でする人が出てきます。


 リアリティは雰囲気を出すのに必要ですが、なんでもリアリティがなくてはいけないものでもないと思うので、リアリティがないとそんな落ち込まなくてもいいかなぁと考えています。


 史実ものなんかはリアルを追いすぎると、なんだか小説じゃなくて、研究書みたいな文章になっちゃいますしね。自分はよくそうなるので気を付けています。


 リアリティとは要は「読む人がリアリティがあるなぁと思うように見せる技術」みたいなものだと思うので、必ずしもイコール本当のリアルさでもないと思いますしね。

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