第22話 「ニッチなものを書けば受ける」は危険

「ブルー・オーシャン戦略をしてるんだね」

 

 椎名耳かき店(https://kakuyomu.jp/works/1177354054885646586)を書き始めた頃、人からそう言われたことがあります。


 ビジネス用語に明るくない自分は、何のことかわからなかったのですが、競合相手のいない未開拓な市場を切り開くことだそうです。


 逆に人数が多いところは「レッド・オーシャン」と言うそうです。

 

 自分は別に戦略ではなく、単に自分の読みたいものを書いてます。


 実は幕末の話も新選組の話も大好きなのですが、自分が書かないのはたくさんの書籍があって、満たされているからです。


 読みたいけれど、売っていないものを書いてます。

 

 ブルー・オーシャン戦略ですが、この言葉があるためか「ニッチなものを書けば受けるんでしょ。私もニッチなの書こうかな」と言う作家さんもいます。

 

 ですが、これは危険です。


 ニッチなものを好きな人というのは、そういう態度を見抜きます。


「ほら、こういうの好きなんでしょ」


 そういう態度に出ると、必ずバレます。


 ニッチなものを好きすぎて、それを好きな人も引くくらいに好きなら書くのを強くお勧めします。


 なんかわからないけど、この人はすごい熱があるんだなと思えるものは良いものです。


 でも、そうではなく、別に好きでもないし、そんな理解してないけど、でも、こういうの書けば受けるでしょという態度で書くと、反感を買ってしまうことすらあるのです。


 また、ニッチなものはやっぱりニッチなのです。

 

 カレーパンやチョコクロワッサンやメロンパンのほうが、変わったパンよりもやはり売れるのです。


 変わったパンが珍しがられても、それは珍しいだけであって、毎日チョコクロワッサンを買う人のほうが数は多いのです。


 すごく好きならいいのですが、ただ「人気のあるジャンルは伸びないからニッチなものにすれば受けるだろう」は見てもらえる作品としては、うまく行かない可能性も高いのではと思っています。

 

 


 

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