第一〇四七回 冬を告げる木枯らし一号と書くと読む?


 ――響くカタカタ。今宵も走る文章。満足そうなお月様が見ている中で。



 身体を冷やさないようにと、配慮されたお部屋。


 走るNゲージのゼロ系。そして今日、初めて僕のお家に飾られた、エブリアニメのキャラのオリジナルぬいぐるみ。かいがプレゼントしてくれたものだ。世界で一つの手作り。


 思えば、海は肌身離さず糸を持っている。


 もしかしたら、誰かと繋がっていたいから? 僕もまた同じ。インターネットで繋がっている、とある小説サイトの『書くと読む』……今年もまた、あのお祭りが訪れるの。


 十二月一日から応募が始まるコンテスト。


 書くと読むのコンテスト……カクコン、カクヨムコン。僕の中では、この様に呼び名が変わっていった。されど、もう毎年恒例の域で、この度もまたエントリーする決心だ。


 僕が今もエッセイを続けているのも、元はやはり梨花りかのお陰。


 ならば……


 脚運ぶ、お隣のお部屋。梨花はいた。


「梨花、もうすぐ『カクヨムコン』が始まるけど、今回はエントリーする?」


 と早速、単刀直入に訊いた。場合によっては僕ら、力を合わして一つの作品にしたことがあった。スタンプラリーのお話。……そういえば、そらちゃんも挑戦すると言っていた。


「そうだね、まだ思案中。千佳ちかはやはりあのお話を?」


「サバゲー。やはりそのお話になりそう。僕が美千留とコンビを組んで、あらゆる障害を乗り越えるお話。アバターもAI機能を利用したものだから、ほぼソックリもソックリ」


「まだ続いてるものね、その物語」


「そうなの、そうなの。追加メンバーも現れたから、我がチームに」


「まっ、いずれにしても健闘を祈る。グッドラック」


 ビシッと敬礼。決める梨花。


 その意味は、今年は各々其々が個々に挑むという意味。「御意」と僕は答えるのだ。


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