第一〇三四回 穏やかな午前の風と、緩やかな出来事と。
――節を自覚した季節。ハッキリと、夏は終わりを迎えていた。
カタカタと、弾くキーボードの音は、僅かながらの秋の調べを奏でているようで、何故か切なさも織り交ぜながら『書くと読む』に無我夢中だった。僕は、エッセイを執筆していた。早朝の風の中、お外へ向かうジョギングは無理だけど、心のジョギング……
その道程は、まさにマラソンのよう。
毎朝走るコースにも、よく似ている。
最近は、朝に執筆を行っていることも多く、清々しい一日の始まりを満喫している。特に今日はそうなの。中間考査も無事終えて、次なるステップの修学旅行を迎えたの。
――更新。
僕のエッセイに、お話が加わった。千を超えても続く物語。……いや、千の物語を経てから、僕の物語は新たなスタートを切った。現れた、大人の階段。まるでシンデレラのように、白馬の王子様が迎えに来てくれるの。そう思った時、するとするとするとだよ!
鳴り響くインターフォン。
更新間もない時に、現れた僕の白馬の王子様。
「さあ、迎えに来たよ、シンデレラ」
と、台詞も添付して。更にムードもバッチリ、硝子の靴を演じるおニューのスニーカも御持参で。履いてみれば「ほら、ピッタリ」と、そこにまで再現性を極めていて……
「
そうなの。白馬の王子様は、やっぱり太郎君。
「準備はいいかい? ハニー」
とノリノリ? 僕はクスッと、漏れる笑い声。
「なんか似合わない。それに何? シンデレラかと思えばハニハニーって?」
「うん、いい感じだ、
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