第九九八回 爽快、サンダーバード。
――北陸への旅は、やはりサンダーバード。心ウキウキ。そのリズムはブギウギ。
座席は、
お友達と言いながらも、お母さんのお姉さんの娘だから、正式には従姉妹となる。
なら、太郎君にも、可奈みたいな子がいるの? と訊いてみたら、女の子ではなく男の子だよ。……と、言っていた。で、あるなら、お家は何処? ……ササッとマップを広げる太郎君。何故かスマホではなく、紙の地図。星印の付いてある場所がそうらしい。
幸いにして駅から近い? ……近いと思う。国道へ出る前に着くような感じ……
すると、いつの間にか太郎君の目の前には、空ちゃんが、フムフムと頷いて……
「空と同じだね、行先」と、言ったのだ。
「空ちゃんのお家……というか、お婆ちゃんのお家だったかな」と、僕は訊く。
「
太郎君はハッとなる。少なくとも、そんな素振りを見せ、
「空ちゃん、その陸君て子。もしかして
「じゃあ、太郎さんって、陸君の……」
「親戚に、当たると思う。小さい頃、一緒に遊んだ」
盛り上がる会話。そして行先まで、空ちゃんと一緒。もう一つ驚きなのは、空ちゃんと鬼嶋陸君と親戚とすれば、何てことなの? 彼女は太郎君とも親戚ということになる。
「と、いうことだよ。
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