第九二七回 旋律から辿り着くアピール。
――不調和音が整った時、ようやく実現するアピール。期日は一週間後だ。
体育館で行われる各クラブのアピール。僕らは今、集中して芸術部と力と呼吸も合している。アピールに行われるものは、クラシカルな演奏。生演奏を行おうというのだ。
そして
「梨花、あなたまさか……」と唸るも、「そのまさかだよ、
「
――僕が、君の青春を謳歌できる場所を作ってあげるから。
「と、言ってくれたんだ。そんな梨花先輩を泣かせることは許さないよ」
……とも。梨花は涙を拭く。これでは、まるで僕らが悪者みたい……というよりも、何だか、何だかな……「水臭いよ、梨花。僕らいつも一緒だったじゃない」と、これが精一杯の僕の言葉だった。これ以上言うと、泣きそうだから。そして可奈は、
「わかった。一緒に演奏してあげるよ、
すると、公生君は少し困ったような顔をして、
「どうしたの?」と、梨花が訊くと、
「あの……僕、
日々野生徒会長といえば、
「じゃあ、私から摂にお願いしてみるね。当日、思い切り盛り上げようね」と、言った。
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