第八九三回 それでも続ける、執筆活動。


 ――コンテスト。一次通過ならずで、そのままサタデーナイトを迎えていた。



 確かに思うの。初めて取り組んだ時の、何とも言えない楽しさ。きっと、そこが魅力と思われるの、うまく言えないけれど……。少しばかり充電期間を欲したいと思うも、今はまだ、書くのマラソンに挑んでいる。やっぱり書きたい思いが強くて、PCに向かう。


 ある意味、中毒のようにも思えるけど。


 サタデーナイトを駆け抜け、サンデーモーニングを迎えたのなら、今のように執筆をしている。まだまだ勉強不足で、読む方も不足しているけど、やっぱり書くのは楽しい。


 ……泣けちゃうほどに楽しいの。


 ごめんね、何だか愚痴みたいになっちゃって。


 応援してくれている人たちのことを思うと、……そうなの。皆様のおかげなの。温かなコメントを頂いて、いつも励ましてもらっていた。大丈夫。まだまだ続けたいの。


 すると、


千佳ちか、大丈夫?」と、僕の顔を覗き込む梨花りか


「梨花……」と、そこから先は言葉にならずに、堪えきれなくて泣いちゃったの。


 そっと包み込む梨花。流れる涙が見られないようにと、頭から、そっと抱き寄せてくれた。梨花の心臓の音が聞こえる程に……そこにはもう、言葉は存在しなかったの。


 心臓の音が奏でる調べが、何もかも語っていたから。


 その涙は、きっと通り雨。その先には、晴れ渡る青空が広がっている。僕らの辿り着く処は、もうそこしかないのだから。僕は、まだまだ書き続ける。そう強く思えた。


 僕が書き始めたキッカケは、まさしく梨花だったの。


 梨花のエッセイは、僕を励ましてくれたから。とても包容力のある僕のお姉ちゃん。僕は梨花に憧れていたのだと思う。梨花は自然体に書き綴る。とてもストレートな子だ。それに、明るい。その明るさに、僕はいつも励まされていた。


 今度は僕が、誰かを……目の前にいる一人を励ましてあげられるように綴りたいの。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る