第八七五回 迎える正午、皆でお昼にしよ。


 ――そして梨花りかは作る。最大なる『おもてなし』今ここに。



 和食でも洋食でもなく、中華というジャンルに含まれる……その名も中華そば。


 今、お家には僕らだけ。僕と太郎たろう君、梨花とせつの四人。パパとお母さんは、遠くへお出掛け。帰りは夜遅くなると梨花は言っていた。それを踏まえての料理……初めて作ったと言っていた。「変じゃない? 味はどう?」と、僕ばかりに訊いてくる。


 料理は、僕の方が経験がある。


 と、言いたいところだけれど、梨花は初めて料理に挑戦。しかしながら、手作りのバレンタインチョコは手伝ってくれたことがあるし、飯盒炊飯は僕よりも経験豊富だ。


 だから大丈夫。……大丈夫だった。


 中華そばとライスのセットで。皆が同じメニューだった。


 そしてそして、完食する、誰もが。台所でテーブルを囲み弾む笑顔。会話の内容は他愛もないお話。ほのぼのな日常を描くも、時には波乱万丈な出来事も……


 思えば前者の方が多かったような気がする。ウメチカを始めたばかりの頃を思えば。すでに波乱万丈とも言えそうな、小さな波乱万丈だけど一応は。


 そのことを思えば、今こそが日常。

 微睡むような今この時。この瞬間だけとも思えるけど、今この時を大切にしたい。


 なので作る。梨花と摂はバンプラを。

 僕と太郎君は眺める。僕のお部屋の鉄道模型。ゼロ系の走るその姿を。


 広がるお空の下では、様々な日常がある。人其々……その中に於いても近づく『書くと読む』のイベント。毎年恒例となる『アニバーサリー・チャンピオンシップ』と、また新しい試みと思える『書くマラソン』ということもあって、嵐の前の静けさ。両方を狙うのは難しいけど、挑戦したいという思いが高まる。その準備で今、試行錯誤の真っ只中。


 悩めるは、毎日更新も。


 お題のある執筆については、今の現状は厳しいけど、心は挑戦したいと蠢いていた。


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