第八五七回 因果応報は誰にでも。それでもまた。
――悪いことをした罰は誰にでも。僕は悪いことをした。
ティムさんは、僕のために悪いことをした。原因は僕にあるのに……
そして、僕に似ているというだけで、多大な迷惑をかけた女の子がいた。「ごめんなさい」という言葉だけでは済まない程に、怖い思いをさせてしまった。その女の子のお友達は、僕のことを「ぶん殴ってやる」と、怖い顔して僕を責めていた。それが普通の反応。
その女の子のお友達の名前は、
そして、その女の子の名前は、
梨花は許してくれた。優しく包み込むように……
その頃はまだ夏。お互いがまだ、姉妹ということを知らなかった頃。それでもよく似た顔。まるで鏡を見ている程にまで。容姿も何もかも。でも、性格は真逆とも言えそうで。
ボッチだった僕に、
最高のお友達になってくれた梨花と可奈。
そして溶け込む、梨花の世界観。とある小説サイトに綴られる『りかのじかん』
それが出会いのキッカケとなる。とある小説サイトに綴られる『新章たるウメチカ!』
僕の新章を創るキッカケとなる。
その新章は、学校嫌いになっていた僕を変えてくれた。温かく見守られながら。悪人などいない。根っからの悪人などは。敵などもいなかった。僕が勝手に敵だと思っていた。
ネガティブな眼鏡が、そう思わせていた。
取り除いてくれたの、そのネガティブな眼鏡をそっと……
そして
因果応報も、とても優しい因果応報だった。姉妹になってからも、梨花は梨花だから。
そして今日のこの日、梨花は言う。真昼の中に夕焼けが見え始める頃に。
「りかのじかん。セカンドシーズンを予定してるから」と、その一言を飾った。
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