第一一八章 ドラマ・ウメチカ!

第八四六回 夜の静寂に、煌めく流れ星。


 ――ロマンチックな光景を創り上げた。映る僕の瞳から、脳内にまで侵入し。



 だけどもそれは某国民的なアニメキャラの名前のように伸びやかで、とても柔らかな響きを兼ね備えている。その中に於いて溶け込むように。まるで広大な露天風呂に浸かっているかのように、身体が綻ぶ感じ。それに心も和んで……眠りへと誘うのか?


 その場所は、色づき始めた。


 僕のいる場所は……何故か縁側。確か確か確かだよ、このお家に縁側なんてあっただろうか? お庭ならあるけれど、まあ……いずれにしても初めて見た光景だと思われるの。


 お祖母ちゃんのいる場所には、あるかもしてない光景。

 脳内では、どうやらミックスしているようだ。時代も何もかも。


 ある朧気になった瞬間から、この場所に僕はいたような気がする。その時を境に……


 見上げるのは、お月様。


 秋深まる情景には、まさに今のイメージがピッタリなの。喩えるなら、月に兎、餅つきのシルエット。……そうそう輝夜姫、竹取物語のイメージ。僕好みのロマンス……


 そのロマンスの向こうには、


 きっと深い愛。包み込むような愛の調べ。そのムードの中へ身を投じたくて……


 愛する人と交わす息遣いと、感じる体温。


 募る想いの集大成は、愛の結晶。二人の愛の結晶。新たな命の誕生。そして育む愛。そして僕らは今ここにいる。そばには愛する人が、見守っていてくれる。


 どんなに時代は変わっても、

 変わらないことが、そこにはある。育む愛だけは、何かが起きたとしてもだ……


 だからこそ綴る物語。即ち、それこそが人生とも言える。僕は描く、家族の物語をこれからも。ロマンチックは大好き。人間臭い物語も大好きだ。今の青春を真っ直ぐに、大切に綴ってゆきたい。その裏で行われている戦さえも映し出せるように正直に晒すの。


 リメイクは施すものの、もっと鮮明に描きたく伝えたいことが本命と言えるから。



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