第八二二回 今この時に、思い切り愉しむこと。
――だから、もう少し僕らと付き合わない?
ちょっとした時間旅行も兼ねて。時計は、ここでは必要ないから。
何故そう思ったのかはわからないけれど、僕らは、この子たちともう少し一緒に、行動を共にしたくなったから。ボクッ娘はボクッ娘に何とも言えない興味を持ったから。
そして絹の道は……
テーマパークへ繋がる道へと、その趣を変えたの。
追われて……と、この子たちのどちらかが言っていたから、訳ありとも思えて、それなら僕らと一緒にいた方が安全と、咄嗟に……野生の勘という表現の方が近いかな。テーマパークへと一緒に向かうことにした。なら、帰りはどうするの? そのワードが脳内で暴れて、それは心から声となって伝う、今ここで、伝えるための必要な言葉となった。
「君たちは何処へ向かってるの?」
「学園。……私立
と、答えてくれたの。声は小さめで戸惑いながらも、
「その学園、僕らも通ってるんだ。良かったら、そこまで一緒に送ってあげるけど」
「でも、駅まででいいよ。その学園の最寄りの駅。そこから僕ら二人で大丈夫だし」
「もしかして、僕らの帰り道を気遣ってるの?」
「そうだよ。千歳はこういう子だから」と、菜花ちゃんが割って入った。千歳ちゃんの代弁となって。「それより
瞬間に見る驚きの顔だけど、菜花はすぐに笑みを見せ、
「じゃあ、僕らよりお姉ちゃんだね。また会えるといいね、そこで……」と、謎めいた言葉を刻むの、僕の脳内に。そこで僕らは出会ったの、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます