第七八六回 エール!
――この思いを今。僕は応援歌に載せて伝えたいと身を震わした。
流れる曲は激しくも、海のように穏やかに。広大な調べを奏でている。
いよいよ本番を迎えたの。
束の間の、戦士の休息……
そのように思えつつも、ここでもまた激しきバトルが繰り広げられた。
――音楽祭部門。午前十一時開幕。
どちらも同じ曲を演奏する。課題曲は、課題曲はね……な、なんと、このウメチカ戦のテーマソングだったの。かつて第一回を飾ったウメチカ戦のエンディングで、
ピアノとバイオリンの組み合わせ……
映る大画面越しに演奏される。会場は、この建物内。
そしてエールを送りたい人は、すべての縁している人。今この時でもお外の世界で、不安定な社会情勢の中でも懸命に、頑張っている人たち。そして僕らを応援して頂いている人たちにも、一日も早い安定と元気を願ってやまずに、応援してあげたいの。
音楽と同じように、
エールもまた国境を超える。
聳え立つ青い山脈を超えるように、世代も超えて、遥か彼方の未来永劫にまで……
僕がこの物語を通して元気になれたように、縁する人々皆が、元気になれるように。
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