第七七九回 そんなこともあって、第一回戦を迎えた。
――℮スポーツ部門。午前十一時ちょうど。待ちに待った出番がキタ!
「最初から飛ばすぜ、相棒」
「おう、フルスロットルだ」
魔法少女のモデルは、やっぱり僕。黄色のコスチュームだ。魔法少女の武器といえばステッキ。定番のアイテムだけど、僕の場合は刀に代わる。場合によっては槍にも。
「尋常に勝負!」
と声高らかに、颯爽たる薙刀の攻撃。そのアバターは
なら……
「お互い動きの読み合いだね、凛」
「やっぱり手強いな、元キングキングスというのも伊達じゃないね、
そうなの。ゲームだけれど、列記としたスポーツ。お互いを認め合った上で戦い挑むことが、僕のモットーだ。三度のウメチカ戦をもって僕は確立した。自身の信念をだ。
しかしながら簡単ではない。なにせ凛の動きは三倍速。その先を読むには、やはり肉を切らせて骨を断つという部分が必要となる。無傷で勝てないのは百も承知。それでも僕は勝利に執着する。僕が独占しているこのバトンを、太郎君に渡すため。太郎君は控えているの、
凛の薙刀はリアルとは異なり殺傷能力が抜群なの。ヒットしたなら僕のアバターは真っ二つとなる。それに対し、僕のステッキは槍となって一撃必殺を狙っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます