第一〇四章 この次の、君に使命を伝えよう!

第七四七回 やはり、新章たるウメチカなの!


 ――新出発を気取る、この地。やはりウメチカなの!



 帰ってきた、北陸を後にして、この地ウメチカへと。僕の記憶にある景色は、やっぱり梅田だったの。う~んと伸びをする、サンダーバードから降りた直後。僕の傍には皆がいた。ボッチではなく皆がいる。星野ほしの家に縁する人々、お母さんと二人きりで始まった暮らしだったけど、今はもう家族。パパもお姉ちゃんも、親戚の御家族も一緒に……


 お祖母ちゃんは、北陸に残った。


 暫く残ると告げ、旧一もとかずおじちゃんの溢れる想い出と共に、暫くの間だけは……


 僕らはお盆にまた来ると、約束を添えつつ、暫くのお別れとなった。ここからは四人家族となる。……梨花りかのママの美津子みつこさんは……僕らと入れ替わりに北陸へ旅立つ。お祖母ちゃんと行動を共にすると決めて。そこにいる善一ぜんいちさんの、お姉様の役割も兼ね。


 そして、この次の使命……


 それはもう、旧一おじちゃんと共通のテーマ。僕は、これからも綴る。『新章たるウメチカ!』を、これからも綴ってゆく。そこには、僕のマイレボリューションがあるから。


 そのレボリューションの過程こそ、旧一おじちゃんが求めていたこと。その思いを文章にして伝えゆく、とある小説サイトの『書くと読む』……そして僕だけでななく、


「いい顔してるね、千佳ちか


 と言う梨花も、共に歩みゆく。可奈かなもまた、同じ思いにあった。


 僕らはいつも、三人一緒。力を合わせて……ううん、僕はいつも、この二人に守られ助けられてきたの。だから力を合わせられる自分になりたい。いつも、そう思っていたの。


 するとね、


「これからも宜しくね、千佳」と、梨花が言ったの。


 その言葉にジーンとする僕。梨花が、僕に力を合わしてほしいと、求めている……


「千佳、何か涙目だけど、大丈夫?」


「うん、大丈夫だよ。梨花も、これからも宜しくね」と交わす言葉は、この地に飾られ。



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