第一〇一章 三年目のGWは、とにかくビッグ。

第七一八回 つまりビッグサイズ。大型ってことだ。


 ――ニュースでも謳われている。一般的に十連休となるの。



 とある企業のお話。実は様々……


 カレンダー通りの処もあれば……実は、学園は十連休なの。誰が決めたのか? それは何と校長先生の判断。コロナ禍でこれまでままならないGWということもあり、通常ならばカレンダー通りだけれども、一家団欒の連休を満喫してほしいとの願いを込めた判断。


 僕ら生徒のためでもあれば、


 先生方のためでもあったの。家庭との両立を図ってほしいという願いなの……


 その中でも瑞希みずき先生は家族旅行をするそうだ。小学生になったばかりの男の子と、優しい旦那様がいる。この期間は四六時中、一児のママであってほしいと僕からも願う。そして行く先は……野暮だけれど、訊く以前に教えてくれたの。すると、するとだよ、


「まあ、奇遇」

 ということ。方向が酷似しているその場所。


 そこは北陸。僕ら星野ほしの家も家族全員揃いも揃ってレッツゴーだったから。それに何と必定よりも偶然の方が勝る始末。太郎たろう君も一家団欒で行く先が同じ。それでもって更に更に更に、葉月はづきちゃんも星野家の縁なのか、家族で行く先が同じなの。


 なんとまあ……


 その言葉しか、今の僕には浮かばない。


 そしてその日は五月の三日。この地に皆が集うことになるのだ。旧一もとかずおじちゃんのお墓参り。その同じ場所に、瑞希先生のお父さんのお墓があるの。瑞希先生のお母さんも一緒に来られる。僕には面識がある。第二回のウメチカ戦で出会った元気なお婆ちゃんだ。


 家族旅行の前には……


 りんちゃんのお家にお泊りも、太郎君との遊園地へのデートもある。


 思うだけでも胸いっぱいのプラン。心ときめく中、本日の授業は終了したの。そしてついに明日から、十連休が始まる。三年目のゴールデンウイークGWを大満喫していくのだ。



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