第九十二章 あれから、二年を迎えて。

第六五六回 それは、二月二日の今日。


 ――とある小説サイトの『書くと読む』で、一つの物語が誕生した日だった。



 梨花りかの処女作、りかのじかん。が令和を飾る第五回のコンテストに挑むため、十万文字の少しばかりの突破と完結を迎えてから、僕は、ウメチカという物語を始めた。


 その日が令和二年の二月二日……


 僕は、夢にまで見た親子三人の暮らし、そこで得た梅田うめだという姓。……PNペンネームも新たにしてウメチカと名乗る。梅田の姓を僕に与えたパパとの出会いも、ウメチカなの。


 その場所は、梅田の地下……


 そして僕は、梅田千佳ちかとなったから。……今は星野ほしの千佳に戻ったのではなく、新たなる星野千佳となっているけれど、PNは不動のまま、ウメチカの物語は今も続いている。


 この度は僕も、梨花と共に第七回、コンテストに挑んでいる。


 思えばそう……色々な人たちとの出会いがあった。初めはボッチだったけれど、一日一日を無気力に過ごしていたというルーティンだったけれど、今はどお? 生きてるって感じがするの。躍動する一日一日にすり替わっていた。


 執筆と縁してから、僕のウメチカ物語は始まった。


 もうその時からすでに、始まりから『新章』と名付けたの。その日その時から、僕の新章は始まっていたから。そしてまた、今年に限っては中学生の大きな山場、高校受験を迎える月。……受験する所が私立なの。身近な人で太郎たろう君、そしてせつ美千留みちるも受験するから。その健闘を祈っている。それから春を迎えたのなら、新しい季節、新たな四季折々を迎えることとなる。そして始まる新たなる学園生活。高校生となってゆく僕ら。


 そしてこの、新章たるウメチカ! も、千回を目指している。千のストーリーズを。


 この度は六五六回……


 千回まではまだ、遠い道程のようだけれど……きっと近いの。きっと近い。毎日を綴るのならば、一年未満となる。三百四十四回で、三百六十五日よりも少ない回数。


 でもでもウメチカの向こうにも、星野シスターズのお話は続いてゆくのだから……



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