第六〇五回 ウメチカから生まれた新章は。


 ――今も煌めいていると思う。


 読者様の応援が、心に染みる今日この頃……本当に感謝が溢れて、励みになります。



 ここからウメチカは、新たな章を迎えます。千佳ちかも中学生活もあと僅かに。高校生活といっても、学園は同じ。中等部から高等部へ進学する。……だとすればだね、


 僕らも、同じ高等部。


 シャルロットさんやしょうさんと。シャルロットさんは十六歳で高等部二年生。翔さんは十六歳になったばかりで高等部一年生。この先輩たちの後輩となる。せつ太郎たろう君も美千留みちるも受験に成功するイメージ。夢に見た景色。高等部になって合流する。……皆が皆、同じクラス。天気ちゃんも加わって、ウメチカ・ナインを築き上げるのだ。



 全員が生徒会の風格を目指す。

 やはり大願あればこそ、いじめにも勝る団結。痛みを知る僕らは無敵となる。


 そうなった時、夢見ていた学園生活を、実現することができるの。僕が憧れていた世界観。大好きな少女漫画の『スクラップブック』のように。アオハルは始まるの。


 いじめのない世界……

 実現する兆しを、僕らはいつも心に持っているの。


 だからこそ取り締まるの、生徒会の風格を持って。――そして今、始まるの。


 ついにその日は到来したのだ、学園祭。翔さんもいる、芸術棟に。太郎君も待機しているの、同じ芸術棟に。モニターを見ていることだろう、二人が二人とも。


 ……いや、三人のようだ。密やかに摂も、その姿を見せていた。だとするなら、徹底した取り締まりだ。今日のこの日は集大成でもあれば、これからを占う学園行事。


 そして、これを持って決まったのだ。十一月十六日から十八日にかけての大いなる修学旅行……。早坂はやさか先生の企てが通ったの。その後、早坂先生は……学園主任と辞令を受けることとなった。クラスは持たないけど、学園全体を見る役割。良かれな処分だ。



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