第五九八回 今宵はキラリキラキラお星様。
――皆スヤスヤ眠る頃。……だったけれど、僕はパチクリと目を覚ました。
ここはお部屋。
とても明るい……と言っても、照明が灯ったままだから。転寝が熟睡に変化を遂げていたようで、もうすっかり夜も更けていた。今宵ももう、次の日へと移り変わっていた。
梨花はディナーの後でバタンキューしていた。……無理もなかったの。
それは何よりも、天気ちゃんが学園に帰ってきて、天気ちゃん自身が元気になれて良かったと思えるようにと。クラスの皆が一つになって、学芸会に取り組む姿を。
――僕は、執筆することでお伝えしようと思う。このエッセイも、もうすぐ六〇〇回。
新解釈の白雪姫は、その六〇〇回を記念しての執筆となるだろう。天気ちゃんの思いが込められた作品なの。短編として御紹介したいと、今一度、熱き思いに立つの。
それはウメチカの連載として、第八十四章とするのか?
短編として『新解釈の白雪姫』と題するのか? 今のところは考え中なのだ。
今日の帰り道は、梨花も
そしてこれから、登下校は一緒。天気ちゃんを守る意味でもあるけれど、もう天気ちゃんは大丈夫みたい。……言っていたの。多くは語らないけれど、
「本当はね、
と言う天気ちゃんの顔を見て、じわっと、涙が染みるの。……ただでさえ泣き虫だけれど、近頃は泣いてばかり。でも、今日のは特別。笑顔も組み合わせているから。
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