第五七四回 よーい、ドン! との合図。
――そしてクラス対抗・駅伝レースの幕は今、切って落とされた。
中等部三年生の第一走者は、パン! と響くピストルの音とともに走り出すのだ。
第一走者は四人。各クラスが対抗するのだから、アンカーも含めて各四人が続く。そこで気になるのは、第一走者から何人で形成されているのか? 各々のクラスは……
つまりは、アンカーは何人目なのか?
他のクラスもそう。五人が代表で走るの。
第一走者は
それはもう、感謝の思いで溢れている。今走っている可奈の表情も物語っている。見守る僕らも同じ思い。……きっと以前よりも、クラスは団結しているように、僕には見えるの。それが証拠に僕が感極まっているから。それから可奈たち第一走者は、グランドから学園のお外に出る。そして帰ってくるまでは、その模様を僕らは知ることができないけれど、戻ってきてからのグランド入り。見守りつつも熱い応援も併せてカマスの。
「可奈!」と、自分でも驚くほどの、ビッグサイズの声。
「可奈! 行ける、行けるよ!」と、
グランドでは第二走者の、
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