第五二三回 負けるな、千佳!
――それは声援。その中にも、あなたの声も混ざりながらも。
僕は、僕は……まだ僅かながらに
それは画面上のアバターだけれど、精神では一体感。
首の骨は折れ、全身打撲の脚も、それに腕まで……有り得ない方向に曲がっている。しかし
なす術もなく、
――絶体絶命。
もはやピンチという扱いでもなくなっていた。ピンチならまだ、チャンスはあるのだけれど、今回ばかりは、そんなシナリオのような……すると? するとだね!
大いなる青い光? どちらかといえば緑色に光るアバターの全身。今の状況でも、何もしなくても苦痛で歪む全身だけれど、メキメキッと音を立てながら、変化を始める。
それが……原型を留めない程の、
獣のような身体に。そして吠える、雄叫びを! 僕のアバターは、獣化したのだ。
その姿は狼のようにも、
僕自身も震える。必死で動かしていると、こうなっちゃの。裏モードを発令したらしいの。僕のアバターには隠された秘密があるって……
「しっかりしろ、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます