第四八四回 空白の色は雨の音色。
――喩えるのなら土曜日。雨の音色といっても、静かなる水蒸気のようなもの。
僕は歩く。……走るのを休んで歩いている。それでも、やることはいっぱいあるの。行く先は、まだ迷い道が少々だけれど、目標に向かって目的地に向かって……それだけは外せない。今はスッキリしない状況の中でも、或いは僕自身がそうであっても、
――今日もまた執筆する。
どうしても外せない毎日更新を目指すエッセイ『ウメチカ』なのだ。思えば中等部一年生の終わりの方から書き始めて……もう中等部三年生。きっと、高等部になってからも書き続けるの。そう思うと、やっぱり『ウメチカ』は、僕の青春だと思えるの。
人生に一度でも、本気で熱くなれることがあってもいい。
心から拘れることが一つでも、妥協を許さないものがあっても……
スポ根アニメでも、テニスに青春を懸けた少女や、バレーボールに青春を懸けた少女たちもいる。僕は懐メロが大好きなように、そんなスポ根少女たちが大好きなの。……僕自身がボーリング以外の球技が得意じゃないから、余計に憧れるのだけれど、彼女らのように、貫き通す青春があってもいいと思うの。
だったら僕は、ウメチカだ。千のストーリーズの執筆を改めて決心したの。
その中にある日々精進の執筆や、書くと読むでの交流。その中での成長も。そしてウメチカ戦も。僕の青春がまさにその中にあるのだから。……だから歩く、今この時を。
雨に音色は、ぼんやりとした……
とても優しい音色。ヒートしていた脳内も冷えて、冷静になる、まさにそんな色。
赤から青へと。
それは、炎から水へ……
そして川の流れのように、また走り出した。君のもとへ向かうため。
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