第三六一回 一人目は――日々野摂。(イメージカラーは赤色)


 愛称は『せっちゃん』


 市立天王てんのう中学校の二年生。次期の生徒会長……とはいっても、もう生徒会長の風格。



 この子の出会いによって、僕は力強くなったような……

 そんな気がする。何でも挑戦していけそうな、そんな感じにさせる子だ。


 そして、これからは共に挑戦していける。


 学校と学園を越えての、大いなる計画。『プロジェクト・ウメチカ』から由来して結成したジャッジメント組織の『ウメチカ・ファイブ』のリーダーになる子だ。



 ファイブなので、五人の桜梅桃李がある。


 これより順繰りと紹介していくと同時に、この五人を中心に物語は進展してゆく。スクールカーストは廃止され、いじめも撲滅したかのように見えたのだけど、


 ……現実じつは、そうではなかった。


 表には見えない世界がある。その裏側では綺麗な形で纏まらない物語ことがあるの。そこに目を向けてあげられることが、僕らの使命……


 でも、それは自力で解決できたり、余計なお世話と言われるかもしれないけど、それでも僕らは寄り添う。痛みのわかる人間だから。そこから生まれた御節介な人間だから。


 例えば君が「また明日」と、

 今日の終わりに、心から笑顔でいられるようにと……


 切に願うが故に、せつが立ち上げた計画。……その大いなる計画を決意するにあたり、大いなる覚悟と、きっと理由があると思われる。そのことは追々と綴られるだろう、それこそが……日々野ひびの摂の謎の部分。今はもう茶髪はそのまま、ただポニーテールで纏めて学校では清楚ある姿。梨花りかが曰く、前よりも緩くなった感じ。自然な部分が現れるようになったそうだ。プラモデル大好きの話題も盛沢山に、弾む笑顔で可奈かなに匹敵するマシンガントークで。そして、時折そそっかしいところも愛嬌で、そこも魅力の一つだ。



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