第二四四回 究極は、星野とホシノロマン。


 ――お盆を迎える前に、今宵はこの議題に触れておきたい。少しばかりでも。



 来るのだろうか? 来られるのだろうか?


 それは、もう今宵に? それとも、明日?


 僕はね、心の何処かで待っている。……そう、待っていたの。その人は、もう人ではないのかもしれない。でも、人だと僕は思っている。そう確信したい。


 その人は……


 その人は、僕の伯父にあたる人で、星野ほしの旧一もとかずさん。永遠の十五歳……と、そう思っていたのだけど、お亡くなりになられたのが、昭和五十七年……一九八二年の一月。


 もしもね……


 もしもだけど、生まれ変わったのなら、同じ星野という名字なら、


 新一しんいちパパ。と、思ったのだけれど、四十一歳を迎えていて、本年が二〇二〇年で、そこから四十一年を引いてみると、一九七九年……つまりは昭和五十四年ということで、


 違うの。まだ旧一おじちゃんは生存しているの。いくらお名前が旧一だからって、新一に進化するというわけではなく……可能性として、現在三十七歳の人物。


 実は……二人存在するの。


 僕の周りには、それもグッと身近になった人で。


 この間、いや、昨日だった。

 霧島きりしま千夏ちかさん。太郎たろう君のお母さんだ。三十七歳ということが判明した。


 そしてもう一人は、星野の姓で、

 星野統一とういちさん。葉月はづきちゃんのパパだ。三十七歳ということが判明した。



 僕的には後者。葉月ちゃんのパパの可能性が大に思えて仕方がないの。……物語だと難しい内容だけど、エッセイだからこそ語ることのできた内容。面影を見たの、葉月ちゃんのパパの中に……写真の、旧一おじちゃんの面影、存在感がありありで。



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