第二三〇回 疾走と失踪……真夏のその果ては。
――走る。覚えたての自転車で。コンビニ。コンビニエンスストアまで。
指示……
指示された通りに、買い求める『グーグルプレイカード』……その番号が必要なの。十円玉で削って現れる、その番号が。これで何回目? 何往復した? 悉くのケアレスミスで……間違いでエラーのため、使えなくなるカード。購入を繰り返すことに……
一回目は『0』と『О』のミス。
二回目は『N』と『M』のミス……いずれも入力ミス。
本当にそうだろうか? と疑問を持つも、催促する相手……スマホから流れる指示。
その途中だ、
ティムパパが「大丈夫?」と、声をかける。僕はまたもプレーカードの購入で、スマホをPC前に置き、お外へ……のタイミングで別のお部屋。これまでの経緯も含め、崩壊しながらの語彙力で話すの……お話したの。するとね、代わってくれた。
「あの、この子の父だけど……」と、僕に変わってスマホに出て、……お話してくれた。
スマホの相手は、PCサポートセンターの方。……だと思っていた。ウイルスの説明もしてくれた図解付きで。プレーカードの番号は、ウイルスためにできたブロックを解除するために必要だと言っていた。……そう言っていたかどうかは、聞き取るのに苦労したのもあって自信はないけれども、……でも、入力ミス。エッセイでも誤字が目立つことも多々あって、……疑問には思わなかったの。疑問に思うまで時間がかかったの。
そのため、総額は十万に。二万は修理費だけれども、
八万は返金するとは言っていたけれど、そのサポートセンターの方は。……返金される可能性はない。なぜなら『なりすまし』の可能性が大だから。ともかくティムパパがスマホに出たおかげで、ウイルスは駆除できた……ううん、きっとダミーで、最初から存在しなかった。……僕は泣く。パパとお母さんが汗水流して得た大切なお金なのに。
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