第百五十二回 あの……ところで、前回のサブタイトルの意味は?
――それはね、朝顔さんのこと。
でもその前に、お伝えしたいこと、または語りたいことがあるの。
僕と
それはユーチューブによる、あるロボットアニメの玩具のレビュー。……内容的には僕よりも、梨花が好きそうな内容なので、今度教えてあげようと見ていたら、
――七夕の話が浮上した。
そこで重要なのは変形合体できる玩具ではなくて、そのアニメの、ちょっとしたエピソードの方なのだ。宇宙での数秒は、地球では何十年に相当するようで……もし僕が宇宙船でトラベルして半年後とかに帰還するなら、地球にいる梨花は、もうお婆ちゃんになっているか、もしかしたら今生のお別れを告げ、来世の姿になっているか……
とても再会が困難と……いやいや、至難の業ともいえるだろう。
それはさておき、やはりそこはアニメで『オカエリナサイ』との大きな文字。重要なのは、その二百メートル級のロボットが帰還した日にち……その日は七夕。でも、コクピットの表示は『七月六日』だったそうなの。……旧暦、或いは何万年かの時間誤差によるものだと、そう語っていた。なら、僕と梨花の誕生日は七夕で……とてもいい響きだ。
僕もまだ理解できないほどの、運命的な出会い。
梨花とは、僕が思っているよりも、遥かに深い絆で結ばれていることを物語るようで。
心弾む、笑顔も弾む、
僕らのお誕生日こそ、実は七夕。
その日のパパのプレゼントはね、梨花には……何と、その変形合体ロボットの玩具。僕には……何と、朝顔だった。僕らにはパパが二人いて……ママも二人。本当に、梨花との運命的な出会いから、ロマンあふれるエブリディ。その中でも僕は、凛と咲く朝顔のような、その様な存在になりたい。――お祖母ちゃんと、絶対に仲良くなりたい。
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