第百二十六回 その日の翌日は『にちようび』
――そして二十一日で、パパの日だ。
しかも、しかもだよ、
プレゼントは一足先に、先週の……十三日の土曜日にさせて頂いた。僕と、他にもう一人……
僕にはパパが二人いるけど、この度はティムさん。
来年は梨花と一緒に、両パパに、僕と梨花がコラボしてプレゼントするよ。その頃にはもう、僕らは一つ屋根の下で暮らしているのだから。――と、その様な思いも秘める僕の目の当たりで、ティムさんは……パパは、それはそれは喜んでくれた。
パパの眼鏡には、
梅雨の空気とは異なる、その眼鏡をなぞる夏空のような、
爽やかな笑顔が物語る。この上ないプレゼントは紫陽花さん。――お日様の当たる場所は、これから始まる新章の象徴を占いつつ、自然の恵みを少しでもと、このカントリーな住処で良かったと思えるような、風を感じるリトルな面積のベランダへと移動。
てへっ……
と、紫陽花さんも喜んでくれたような、そんな気がした。
ちゃんと聞こえたような気がしたのだ。
――紫陽花さんの笑い声!
僕は正直にね、そう言うとね、パパも太郎君もクスクスと笑ったの。
「千佳は本当に可愛いね」とパパが。「もう!」と、牛のようなイメージの僕。エブリ風なメルヘンの世界を演出したかった。……その傍ら、キラリと太郎君の目に涙?
その様な……一瞬だけれど、その様に見えたのだ。
そして太郎君は、ケーキを持ってきてくれていた。何でも、太郎君のお母さんが作ってくれたと言うのだ。それは僕のため、そして皆様でお召し上がりくださいとのことだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます