第百十六回 とある夜を彩る、続きとしたお話。


 涼しいイメージの今宵だったけれど、


 ……実のところは蒸し暑く、熱気あふれているわけでもないけれど、むしろ少しばかりの脱力感。高まる湿度の原因は、窓の外の雨にある? 一応は、窓が濡れている。


 そんな中での続き……


 さてさて続きだ。……あまり引っ張るとね、梨花りかが怒るから。


『何か言った?』「ううん、何でもない」『じゃあ、続きだよ』



 ――そしてまた、梨花は語る。


 パパとママが一緒の三人家族。

 千佳が小さな頃から羨んでいたことが現実となるが、それだけではなかった。


 ゾロ目企画の令和二年二月二十二日、僕と千佳が瓜二つとまでに似ている理由も明かされる。……千佳と僕は双子。僕のパパと千佳のママ……従姉弟だけど、その枠を乗り越えていたからこそ、こうして大切な人達に巡り合えた。


 フラッシュバックする過去の……虐めによって残った心の傷跡。それでも涙ぐましい程にも気丈に、不登校から立ち直る千佳。そんな最中で新型ウイルスによる休校もあったけど、千佳が本当にしたかったことが、


 ――℮スポーツ。ママも参戦。絆深まり、親子で『℮スポーツ・ウメチカ戦』に挑む。未だ見ぬお祖母ちゃんに会うために。そして夢からリアルな目標へと変えるために、千佳のボーイフレンドの太郎君が仲間に加わった。


 千佳と太郎君のラブロマンスも加わる中、テーマである親子の絆。心に残る虐めの……本当の解決。課題は多々あるけど、ハッピーエンディング迎えるため、千佳は今日も一歩ずつ、変化の道を歩み行くのだ。



『――と、こんな感じだけど、あとはコピペして貼り付けようね。

 あなたの紹介文から一行開けて、そこからだよ』と、梨花は僕に指示するのだった。



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