第六十九回 UT! タロウからのメッセージ。


 ――今宵、一人となる四畳半のお部屋。日中までは賑やか、その余韻を残しつつ。



 束の間の涼しき夜、早春の寒さ初夏の暑さの……ちょうど真ん中、その辺り。今日は後半、未だ脳裏にこだまするお喋りの数々は、雨音の調べへと変化を遂げていた。


 お喋りが、こんなにも楽しいことを知ったのは……


 いつからだったのだろう? 人と会うこと、一緒に遊ぶこと学ぶこと、

 どれをとっても楽しいことばかり……ちょっと怖いと思えるくらいに。


 すると、メッセージが!


 小説サイトの投稿先の『書くと読む』――ダッシュボードのベルマークに赤い印。そこにはフォローしている書き手の新作、更新EPエピソードETCエトセトラ……その中でもハッとする内容があった。それは『UTウルトラ・タロ』さんの感想。応援ハート、お星様まで……って、



 会員さんだったの? と思ったが、


 ――よく考えてみたら、僕と太郎たろう君が再会できたのは、舞い込んだ一通のメール……それって、第五十九回のエッセイを綴っている渦中に於いてだから、ええっと……どこだっただろう? あった! 近況ノート……にはなくて、通常のメールの方に残っている。


 近況ノートに個人情報を残せないため……


 一度入れて、消去したと思われる。それしか、僕への連絡方法がなかった……そう思われるのだけど、何故『ウメチカ』で、そう思ったのだろう? 沸々と、僅かばかりの疑問だったけれど、僕も梨花と同じようにネーミングセンスが……あまりないようだ。


 思えば……これまでのこと、エッセイに綴られている。

 赤裸々な十代女子の心情を……


 もう完結しているけど、梨花りかの作品『りかのじかん』と併せて読むと……赤裸々なまでに僕のこと綴り切っている。これが太郎君に全部ご拝読されるとなれば、僕のオールヌードを見られるよりも恥ずかしい。……でも、知ってほしい、見てほしい。



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