第十七回 さあ! 出掛けよう彼方へ。
――とはいっても、
本来なら、外出は自粛……と、可奈は言っていたけど、カラオケならまだしも、お友達の家を訪ねる分には問題ないと思う。遊ぶわけではない。それは学生の本文である予習復習……つまりは二年生になることに備えるためのお勉強。
……と、今朝スマホを用いて話したら、
「ホントに?」
と、
まあ二人とも、普段の僕を見ているから、そう言われるのも納得だけど……
自粛の理由は、少しばかり違う。――インフルによる学級閉鎖と、よく似たことが起きたのだ。多くは語らないけれども、カラオケ店やウメチカ(地名)など、人の集まるような場所、不必要な外出など避けるようにと促されている。
でも、僕には必要な外出。
もう二度とは戻らぬ、今日という日。お勉強よりも、可奈と梨花と一緒になって、お勉強をすることの方が大切だと、僕には思える。三人で一緒に遊んだとしても、
それはそれは、大切なお勉強となる。
僕は学校が嫌いだった。……でも、その意味が何となくだけどわかった日、僕は学校が大好きになった。その理由は、これからの過程をもって、説明できるだろう。
行動を起こす。
その後に、自分がポジティブになれるような要素を持つ。
――例えば、
梨花ならエッセイ。そしてプラモデル。……どちらにもコンテストがある。
可奈なら星の観測。そして梨花のこと大好き。お友達を超えて恋人の関係。
――こだわれるものと、ゆずれないものを、この二人は持ち合わせている。
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