祝のビデオ

インドカレー味のドラえもん

ありがとう。

 七日後に死ぬという話は本当だったらしい。

 その証拠に僕は生きている。

 信じられない話だけど、昨日までは歩く事だって出来たんだ。まあ呪いのお陰で、それももう終わりそうだけど。

 それでもまだ、こうしてペンを取る事だって出来る。

 用意してくれた君には悪いけど、こうして我が身に体感してようやく信じられたよ、あのビデオは本物だった。

 君には頼ってばかりだけど最後にもう一つ。同封した他の紙は最後に宛名が書いてあるから、面倒かもしれないが妹達に渡してくれないか?

 その代わりと言ってはなんだけど、君が欲しがっていた僕の部屋にある物は全て貰って行って欲しい。残しておいても無駄だしね。

 まだまだ書きたい事はあるけれど、キリが無いからここらで終わっておくよ。それじゃあね。

 それでは、これを以て僕の遺書とする。


ps. ああそうそう。妹の結婚式なんだけど、なんとか出席出来たよ。全て君とビデオのお陰だ、ありがとう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

祝のビデオ インドカレー味のドラえもん @katsuki3

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ