第2話 木田と待ち合わせ

高島屋で買い物を済ませた

大野は 心斎橋筋商店街の マクドナルドで

時間を潰した。

しばらくして 漫才の相方の木田直樹33歳と

待ち合わせしている東心斎橋へ向かった。


「強烈に寒いなぁ」

木田が大野を見つけて 叫んでる。

木田の声は 大きい。

漫才師でも 木田くらいの コテコテの 大阪弁は

なかなかいないだろう。


「ほな 行こか」

木田は ビルの地下にある 階段を下りて行った。

大野が後ろに続いた。


「シャンシャンズの 飯田さんがな ここ

かえらし子(可愛いらしい子) ぎょさん(たくさん)居てて

リーズナブルやて言うてはってな!


飯田先輩のお墨付きの店やで!

そんなん聞いたら いかんわけあらへんやろ?」


「へー そうなんや」大野が相槌を打った。


階段を 降りた 正面に キャバクラ『ポアント』があった。

木田は勢いよく ドアを開けた。


ボーイ二人が 立っていた。

「ようこそ 『ポアント』へ」

深々とお辞儀をした。


「当店は 初めてでしょうか?」

ボーイが丁寧に 対応する。

「初めて 初めて」

木田が早口で答えた。


「ご案内致します。どうそ。こちらへ」

ボーイが歩き出した

二人はボーイの後ろに続く。








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雪の果て 冬月雪乃 @yukino325

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