東京酩酊幻想譚

@TsuchinotoShou

第1話

 読者諸君にとって十代という時期は非常に思い出深く、今現在の自分を形作る重要な基盤になっているのではないだろうか。

 思い返されるのは、多くを悩み、友と語らい、根拠のない自信と尽きない欲望を原動力に突き進んだ玉虫色に光り輝く栄光の日々なのではないか。

 もちろん斯様な日々を知らないと言う人もいるだろう。その通り過去は人それぞれではあるが、しかしそういう人にこそ、この小説を読んで頂きたい。

 何故ならば、他ならぬ私自身がそのような日々を知らずに育った一人であり、この物語は玉虫色の光に憧れて人生を見失った阿保の物語なのだから。

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