明治は異世界
カクヨムコン5の応募が締め切られました。みなさん、お疲れさまでした。
後一週間は、読者選考期間。今宣伝しないで、何時する!?
というわけで、自作「あまねく空を~明治旧大名家ものがたり」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891442616
ひつこく宣伝していきたいと思います。
しかし宣伝をする前に壊しておかなければならない、大きな壁が存在したのです。
それは「歴史はちょっと……」問題! なんのこっちゃと思った方、続きを読んでください。
私、小学生から歴史好きです。いやひょっとすると幼稚園からかも。
そして、言われ続けてきたことが、
「歴史みたいなもん、おもんないわ。よー好きやな。自分かわってるわ」
これです。
大人になって表現はマイルドになりましたが、ママ友に「歴史好き」とカミングアウトすると、みないちように驚き「歴史はちょっと……」という。
つまり、歴史の話をされてもわからないよオーラを出されるのです。
それは、カクヨムの世界でも。
文章書く人はみんな歴史好き、なんて思っていたら違った……
歴史ものというだけで、読んでもらえない。
なんで! ファンタジーはよくて歴史はダメなんですか?
歴史ものとファンタジーはいっしょ。同じ異世界ですよ。
そう私は声を大にしていいたい。前置きが長くなりましたが、明治イコール異世界を証明していきたいと思います。(ただし、異世界とファンタジーの概念はあくまでも澄田基準です。あしからず)
証明① 『人外』
人外……彼らは黒船にのって幕末の日本へやってきた。その名は異人さん。
読んで字のごとし。人(日本人限定)と異なるつまり人外です。
国を閉ざして二百有余年。鎌倉時代に比べ日本人の平均身長は下がり、小人化(肉食をやめたから)そんな世の中に高身長アメリカ人を見たら、まさに人外に見えたことでしょう。おまけに言葉も通じないときたもんだ。
証明② 『魔法道具』
それは、人外たちからもたらされた機械類。たとえばカメラ。
幕末の頃より、カメラを持った異人さんたちが(もちろん幕府の監視下で)各地へおもむき、その土地の風景や風俗をカメラにおさめています。
浮世絵しかしらなかった、当時の日本人は、鏡に写し取ったような写真を怪しげな妖術だと思ったようです。なので、写真にとられると魂を吸い取られるとかそういう迷信も流布しました。まさに魔法。
あの西郷隆盛(「あまねく空を」の作中にも登場)も写真が怖かった、もしくは嫌いだったので、彼の写真は一枚もありません。
証明③ 『魔法薬』
魔法薬それは、昔懐かしいラムネ。現代人には懐かしくても、明治人にとっては最先端な飲み物。
ラムネは諸説あるようですが、築地の居留地(築地市場は明治では、異人さんたちの住むところ)で中国人が明治元年から、外国人向けに販売をしたようです。
小さい子供に、はじめて炭酸飲料を飲ませたことがある方は、わかると思います。その驚きようが。
のんだ瞬間、目をひんむいてはきだすか、飲んでもギャーと叫びます。それほどインパクトのある飲み物です。
きっと明治人も同じリアクションをしたことでしょう。ちなみにこのラムネ、作中で主人公が飲みます。彼はどんなリアクションをとるでしょうか?
証明④ ファンタジーのお約束『魔物』
長すぎて飽きてきたって? もうちょっとお付き合いください。これで最後です。
魔物、和風に言い換えるならあやかし、もしくは妖怪。
みなさん「遠野物語」をご存じでしょうか?
かっぱや座敷童が出てくる昔話、おとぎ話。そう一般的には思われています。
しかし実はあれ、遠野地方で現実におこった実録ものなのです。
日本民俗学の父、柳田國男が遠野出身の佐々木喜善からきいたお話を本にまとめたのは、明治43年のこと。
お話しの内容は、幽霊譚や神様、妖怪のはなしなど。ここまでならどこにでもあるおとぎ話。遠野物語のすごいところは、それがどこの誰におこったかというのが、明確にかかれているのです。
座敷童が住んでいた屋敷は何代か前の○○さんの家。
幽霊になったのは、どこそこのじいさん。
など実際に生きていた人々がでてくるのです。もちろん、現在でも遠野物語に出てきた方の子孫がいらっしゃいます。
これは、名もない人の身の上におこったおとぎ話レベルではなく、何百年も語り継がれてきた記憶という現実なのです。
この膨大な記憶の中では、カッパも座敷童も存在する……
(あっやばい!! 熱くなりすぎてやたら長文になってきた。×をポチされる)
まっようは、明治に魔物がいたってことで。
いかがでしょう。明治イコール異世界がご理解いただけました?
えっ、まだわからんって。それはぜひとも「あまねく空を~明治旧大名家ものがたり」を読んで異世界を体感してください。
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