復讐
それから毎週、バッグミラーに映る妻は僕を睨みつけていた。
どうして妻は睨んでいるんだ。
やはり僕のことを恨んでいるのか。
聞きたいけど怖くて聞けない。
だってバッグミラーに映るとき以外はいつもとなんら変わらない笑顔の妻なのだ。
僕がおかしいのか。
妻はなにを考えているんだ。
もう運転するのがこわい。
もうドライブもやめたい。
罪滅ぼしのつもりで始めたこの家族サービス、自分からやめることはできない。
でもこの運転中、僕は睨まれ続けている。
背筋が凍るような思いをしながら長距離の運転をしている。
これは妻からの嫌がらせなのか。
復讐なのか。
それすらも確認できない。
あぁ、また日曜日がくる。
バックミラーの妻 @nini-inin
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます