力こそパワー! 小人族の筋力問題

curuss

力こそパワー! 小人族の筋力問題

 常々思っているのが「ホントにドワーフって強いのかよ」問題。


 全てじゃないけど、なんだかんだで戦闘能力のベースとなるのは筋肉でしょう。

 そして筋肉の生み出すパワーは断面積に比例するそうで、簡単な計算だと長さ比の二乗が彼我の差となります。

 テンプレだとドワーフの身長は120センチ前後。

 人間は時代考証したら150センチ強、現代基準なら180センチでしょうか?

 つまり、身長比は4:5または4:6であり、これを二乗したら16:25または16:36となります。

 これでは把握しにくいので%へ直すと――


 ドワーフは人間の64%または44%のパワー(同身長で対等と仮定)


 となります。

 仮に「ドワーフと人間を同じスケールに合わせて比べたら、ちょうど男と女ぐらいの違いがある」なんて設定としても、増やせて1.5倍程度だったりも。

 つまり64%×1.5としても96%で、ちっこいけど人間より力持ちは厳しそう。


 これは男女の筋肉量平均が3:2程度なのを論拠に。

 逆に『人間より筋肉質なので対等』ならギリギリ可能?

 その場合、人間基準だと雌ドワーフは男のようにゴツイ。雄ドワーフはさらに!



 ちなみに100%:64%≒3:2だから、人間と種族特性なしドワーフはちょうど男と女の違いぐらいなパワー差。

 100%:44%≒9:4では半分以下。もはや子ども扱いでしょう。


 なので特別にパワー強化とかされてないハーフリングなどは、まじに子供並みとするべき?

 おそらく一般的なゴブリンとかも似たようなもんでしょうし?


 ……はぐれゴブリンとか、もしかしたら石持った悪ガキでも対処可能だったり?

 田舎の子供は大人になるまでに、ゴブリンの一匹や二匹くらい討伐済みが正しいとか!?


 さらに!


 同じパワーなら、高身長の方が有利という事実も。

 長い手足や身長を活用すると、その分だけテコの原理でパワーが増加するからです。

(割と単純なスポーツ力学。常に適用はできないけど、覆すのも厳しい)

 これは最大で身長比率がそのままパワーへ掛けれちゃうから――


 種族特性で100:96にまで差を詰めても、再び100:76へ戻される!?

 どころか特性が無かったら100:51!?

 100:44からだと100:29にすら!?


 ちなみに身長差4:6から種族特性で対等もしくは超越とするには――


 100≦44×α×2/3 → α≧3.4


 同じスケールだったら人間の3.4倍以上のマッチョ?

 ……祖先は猿じゃなくて、オラウータンかな? 


 そして計算は逆方向にも!


 人間の身長180センチが4で、相手の身長が6となるには270センチ!

 オーガとか小柄な巨人族?

 これへ逆種族特性なんてかかった日には――


 100×1.5:44 ≒ 150:44


 さらに身長補正を乗せると――


 150:44×2/3 ≒ 150:29


 つまり、オーガとか人類の5倍なパワー!


 だいたいヘビー級のパンチが1000J。

 その5倍だと拳銃の16発分、44マグナムで3発。軍用ライフルなら2発程度。

 ゆえに素手ゴロで鎧武者と渡り合えて、棍棒を持つだけで国士無双?

 ちゃんとした武器ならスカウター壊れる。



 うん、これはいつもの魔力理論へ逃げないと駄目だな!

 ファンタジーやりたかったら、魔力が全てだ!(苦笑)



暫定案


 そんなに身長差は彼我のパワー差へ影響しないよ! ……しないんだってば!

 小さい種族は見合ったテクニックも習得するしね!


 ドワーフは種族特性で、筋肉が同サイズな人間の二倍!

 だから人間より力持ちなんだね!

 そんなに身長も低くなくて、4:5ぐらいだよ!


 オーガや巨人は、種族特性で筋肉増加されないよ!

 大きな体を支えるためにスポイルされちゃってんだね!

 まあ、それでも大きいから怪力ではあるけど、ようするに同じスケールの人間並みだよ!


 筋肉とか恵まれた骨格とか、ようするにパワーも大事だけど、それは魔力ほどじゃないよ!

 最後の最後で結果を左右するのは、どれだけ魔力が込められたかだから!



 ………………ふっ。

 またファンタジー世界の平和を守ってしまったようだな。

 やれやれ、とっぴんぱらりのぷう。

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