午前5時にキスで起こして

第1話

深夜2時

スマホをいじる貴方に嫌気がさして

ワザと距離を置いた

ダブルベットの間に隙間が空いて

私の心にも穴が空いてた

きっといつもなら

離れないで、って寄ってくるか引っ張ってくるくせに

私はスマホに負けるのねって心が泣いてる

言葉にはできなくて悲しくて貴方に背を向けて寝た

午前５時に君がしてくれたキスで起きた

おはよう、って顔近づけて鼻を合わせないでよ

キスしてくれるならして。好きだって言って

それで、それだけでいいからお願い

午前5時長いキスのあと舌に舌を合わせて

私の胸を大事そうに揉む貴方

小さくてそんなに良い物なんかではないのにさ

やめてよね私の喘ぎ声なんて期待しないでよね

そんなことよりキスしてよキス

終わったあとに付き合ってもないのにって

悩むくらいならしないでよ

私にどうしてほしいのよ、

貴方のこと愛おしくてたまらないの知ってるんでしょうだからそうやって

間違いはないって言わせたがるんでしょう

そうよ私は安いのよ！都合がいいのよ！そんな女なのよ！

セフレだなんて言葉で片付けないでちょうだい

これは立派な片想いなんだから

一方通行だからなによ愛は相対じゃないわ

えぇそうよ永遠でもないの

だから、でも今は愛してるの私は貴方を愛してるの

午前5時がまた来たらいいのに早く来たらいいのに

ねぇ次は？次の5時はいつ？

もう来ないは無しよ。それは聞いてないわ

付き合ってなんて言わないから貴方も言わないで

はやく帰れみたいに言わないで

まだ帰りたくないの

貴方から離れたくないの

ごめんなさい、面倒くさいわね

キスしたら帰るわ

キスしてくれたら帰る

頬じゃないの唇よ唇、あぁ届かないのね

5時にはしてくれるのに今はダメなのね

わかってたけど

本当に貴方は私を泣かすのが上手いんだから

私は都合のいい女よそうよ貴方のおもちゃよ

弁えてるわ午前5時だけよね、そうよね

最後は笑顔。分ってる解ってる

判ってるわよ

笑顔で手を振ればいいんでしょう

帰りたくないって気持ちも

貴方への想いも

午前5時だけだったらいいのに