地に眠るは古き獣~黒髪の魔女は暗闇を恐れない。

 ファーストエピソードだった『3人の魔女』があまりにも気に入ってなかったのでファーストエピソードになりそうな別の話を考えた。

 大枠のエピソードの伏線を含ませつつの小エピソードとなる。

 大枠は妖精(精霊)エルフたちと人間の確執。

 小エピソードは主人公であるタチアナの能力を示す話。

 短くまとめたかったので主人公の葛藤などは控えめにしてある。

 元ネタは映画『サラマンダー』のプロローグにあたるエピソード。

 映画『サラマンダー』は、クリスチャン・ベールとマシュー・マコノヒー。さらにはジェラルド・バトラーという主役級が共演している。評価は低いのけれど設定の一部に惹かれる映画です。


 『~地に眠るは古き獣~』の仮のタイトルは『サラマンダー』だった。けれど、タチアナの使う炎の魔術もサラマンダーとしているので代わるタイトルを探してみた。

 その過程でドラゴンの種類に辿り着たが映画『サラマンダー』で登場する怪物の姿は、ファイヤー・ドレイクという種類が一番近いことが分かった。ちなみにサラマンダーとされている怪物に翼はない。



 さて『~地に眠るは古き獣~』のストーリーラインとしては

【主人公が怪物を倒す】


 アウトラインは下のような感じ。


 ○第一幕

 1、日常の世界

 100年に一度の異世界との平和条約の更新が近づいてきた。

 その為、それを取り仕切るユースティティア・デウスは慌ただしくなっていた。


 2、冒険への誘い

 一方そのころ、古い集合住宅の解体工事現場で妙なモノが発見される。

 通報を受けたタチアナたちは現場へ行くことになる。

 神成は出発の直前、"精霊の通訳士"ヘルガ・キュベレー・ハイデルベルクと偶然出会う。ヘルガは条約の為に来たエルフたちの通訳の担当だった。彼女は赤ん坊のころ、妖精の悪戯"取替っ子"に遭い、ある魔術士に助けられたが、それ以降、妖精の姿を目にすることが多くなり、次第に言葉を理解できるようになったのだと言う。

 来るのが遅い神成を催促しに来たタチアナとも会い、挨拶を交わす。


 3、冒険への拒絶

 解体工事現場で発見された穴をたどっていく二人は、異常に高い熱と硫黄の臭いがあることに気づき、警戒する。


 4、賢者との出会い・主人公に冒険の為のキーアイテムを与える。

 タチアナは、現場の状況から相手がファイヤー・ドレイクと呼ばれる竜種だと推測する。



 5、第一関門突破

 途中、横穴を見つけ入ってみると眠りについている幻想生物であるファイヤー・ドレイクを発見した。



 ○第二幕 ~試練・通過儀礼~

 6、仲間・敵対者・試練・仲間が増え、敵が明確になり、実力を試される。

 地下で眠るファイヤー・ドレイクを発見した二人は、専門部隊の援軍を要請する。

 その時、近くの穴で大規模な陥没事故が起きたとの連絡を受ける。

 その際に車に乗った親子が"何か"に引き込まれたらしい。

 二人は地下道をたどり、現場へ向かうことにする。



 7、最も危険な場所への接近

 二人が向かった陥没穴では別のファイヤー・ドレイクが親子の乗る車を咥えていた。

 魔術でファイヤー・ドレイクを抑え込もうとしたが車を救い出すのが精一杯だった。

 そこへ竜種対処の専門部隊が到着して戦闘が始まる。

(元々、攻撃ヘリ部隊も戦闘に加わるのだが、長くなるので削った)



 8、自体の複雑化・自体は予想外の方向へ

 部隊との交戦でファイヤー・ドレイクを倒すが、背後から別のもう一匹が現れた。

 不意をつかれ戦闘部隊がピンチに陥る。



 ○第三幕 ~帰還~

 9.最大の試練

 食料である鉄を求めて町に出ようとするファイヤー・ドレイク。

 その前にタチアナが立ちふさがる。

 炎の精霊サラマンダーを呼び出して戦う。

 属性が同じファイヤー・ドレイクに対してその火のエネルギーを吸収する作戦を取る。

 ファイヤー・ドレイクの力が尽き倒れる。


 10、報酬

 救助された母子が父親と再会する。

 現場ではファイヤー・ドレイクの卵が発見される。


 11、帰路/呪的逃走・生命の危機(模擬的な死)

 取り込んだファイヤー・ドレイクの力に馴染んでいない為に目眩を起こすタチアナ。

 それを心配する神成。


 12、再生・主人公は死の危機から一命をとりとめ、人格的にも新しい自分に「生まれ変わる」

 子どもたちを守ることを約束し、炎の精霊となったファイヤー・ドレイクをなだめるとタチアナ。

 目眩は収まり、魔力が増加する。

 その様子を監視していたエルフのスパイがエルフ使節団に報告を入れる。

 報告を受けたエルフたちはタチアナを脅威として認識する。


 13、帰還・そして主人公はもといた世界へ帰って行く。

 タチアナと神成は卵を持っては、ユースティティア・デウスに戻っていく。



 『~地に眠るは古き獣~』は、単独作品のプロットでもいけるように作っているので何か思いついたら別の作品として書く事もあるかもしれない。なので各役割を書き残しておく。とはいえ今の作品の状態では各役割は薄くなっている。

 もし単独作品としてリメイクするならストーリーラインは【主人公が怪物を倒す】から【主人公が恐怖を感じる怪物を倒す】という何かを乗り越えるストーリーにしていくと思う。


 英雄(ヒーロー)=タチアナ・神成

 賢者(メンター)=神成に対してタチアナ

 仲間(アライズ)=神成、戦闘部隊

 使者(ヘラルド)=ヘルガ(神成が人間界と妖精界との状況に感心を持つきっかけとなる)

 影/悪者(シャドウ)=ファイヤー・ドレイク

 いたずら者(トリックスター)=なし?追加設定で入れるとしたらエルフ

 門番(シュレスホールド・ガーディアン)=眠っているファイヤー・ドレイク

 変化する者(シェイプシフター)=エルフ



 黒髪の魔女は暗闇を恐れない。~地に眠るは古き獣~のURLはこちら

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054890826265

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創作品のあとがきのようなもの ジップ @zip7894

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