第3章 異世界にもう一度

第3章プロローグ ごう・とぅざ・あざーわーるど

異世界での女王事件を解決し、自分達の世界や他の物達の世界の崩壊を防いだ、ボウシ、メガネ、コヨーテ、そして他世界の英雄達。


あの事件から5ヶ月が経過した…


~パークセントラル旧サンドスター研究所~


ボウシは真っ暗な廊下をライトを着けながら一人で歩いていた。


すると、天井から物音して何かが落ちてきた。


「!?…何だ、ただの雑魚セルリアンか…」


ボウシはナイフで石を突き刺しパッカーンとセルリアンを倒した。


「ここから見たことの無いセルリアンがゾロゾロ出て来ると聞いて来たが、今の所何一つ手掛かり無し、か…」


ボウシはそうぼやき、しばらく廊下を歩いて行き、1つの扉の前に来る。

するとおもむろにナイフを抜き、戦闘姿勢を取る。


(今、物音がしたな、この中…)


ドアノブに手をかけた瞬間、扉が吹き飛び中からジャパリバス型のセルリアンが出て来て廊下の反対側に吹っ飛ばされる。


「ゲホッ…ゲホッ…クソ、痛ぇ」


そう言うと手を後ろに回し、腰に横向きに着いているナイフを抜き、構え、セルリアンに飛び掛かる。


が、


カンッ!という音と共にナイフは弾かれた。


(なっ!何なんだ、この硬さは…まるで金属だぞ……っ!マズいっ!)


セルリアンは既にボウシに近づき、タイヤを振り上げていた。


(潰されるっ!!!)


その時だった、


ブォン!


グォォォ!


何者かが振り上げられていたタイヤを支える車体をぶった切り、タイヤがボウシに振り下ろされるのを阻止した。


「なっ!」

「資料番号156、再保存!!」


その声と共に男が左手に持っていたファイルにセルリアンが吸い込まれる。


「これで46体目か…他にも…ってそうだそうだ、久しぶりだな、ボウシ」


ボウシは立ち上がり、ズボンや上着についた汚れを落とすと、口を開く。


「あのセルリアン、あんたの差し金か?」


ボウシはナイフを背中腰の鞘に戻す。


「まさか、あれは他次元のセルリアンだ、資料として保存していた奴が何らかの不具合バグでこっちの世界にオブジェクトとして有効化してしまったらしい…本当に困ったもんだ…」


男もセルリアンを斬った光の刃をシュウという音と共に懐中電灯の様な金属製の筒に引っ込ませ茶色いローブを持ち上げて腰のベルトに付ける。


「どうせ、お前管理者の注意散漫じゃないのか?」


「そっそんなこと無いぞっ!俺はなぁキチンと本棚の中の資料棚に全部保管してるんだ!誰かが持ち出すか、不具合かじゃないとぜっっっったいに外に持ち出せない、そもそもあの部屋から俺以外が簡単に物は持ち出せないし……」


「動揺してるのが普通に怪しいが、なんにせよ、未確認のセルリアンが出回るのは勘弁だ、他の奴は?」


男は空中で手を振りウィンドウを出して確認する。


「後一体だ、自分でやっとくから大丈夫だ」


「そうか、じゃあ任せるぞ」


「案外アッサリだな、いつもなら着いていくとか言うのに」


ボウシは自分のブーニーハットを取って言う


「ま、少し…な」


「…そうか、じゃあ」


そう聞こえた後、男は既に消えていた。


「本当に自由な奴だな、……?」


足元をよく見ると1枚の紙が落ちていた。


「今夜、例の場所にて、テストする、メガネ連れて、集合せよ……何のテストだ??」


ボウシは疑問を抱えながらもハンターズ本部へと帰還した。


~ハンターズ本部~


「何で!怖いっ!!行きたく無いっ!!!」


メガネがギャアギャア騒いでいた。


「落ち着け、アイツの事だからってそう自棄になるなよ……なにも危ないことをすると決まった訳じゃ…」


「いいやっ!限界だ!行かないねっ!あんな科学で説明できない奴の事信じられないっ!絶対ヤバい実験する気だよっ!それにあの格好っ!変人だよっ!変態だよっ!サイコパスだよっっっ!」


「お、落ち着k」

「ほう……誰の話かなー?んー?変人?変態?挙げ句の果てにサイコパスー?へぇー」


ガタガタガタガタガタガタ


「メガネ君?寒いのかなー?そんなに震えて??大丈夫…大丈夫…全然怒ってないから…フフフ…」


(あ、これヤバい奴だ、)


ボウシはそそくさ部屋を立ち去ろうとする。


(やっぱり関わらなかった方がよがっだー!)


メガネは泣きそうに顔になってる。


「……ということで!今日の実験はちゃんと来てね☆じゃっ!」


そう言うと共に一種で光の粒子となって消える。


その後部屋の空気はまるで、殺人鬼がいる中ロッカーに隠れて見つかったら殺されるっっ!と言う状況から脱した様な空気になった。


「……万全の対策で行こう」


「……うん、勿論」


~午前1:00 ジャパリパーク旧倉庫地帯

トラック、コンテナ駐車場~


だだっ広い駐車場の中央に白衣を着た男とブーニーハットを被った男は降り立つ。


「こんな所で一体何をするんだ、あの男は…」


「準備は万端、もしもに備えて色々持ってきたね」


二人の腰には銃、ボウシの背中腰にはナイフが二本横向きに刺してある。

メガネの右腰には対セルリアン溶液の保管ケースがくっつき、その横には四角い装置がぶら下げられていた。


「……メガネその四角い奴は?」


メガネは手に平に収まるサイズのキューブをカラビナを外し、取って、見せる。


「ああ、これ?サンドスタージャマーα試作品だけどね、小型化に成功したんだ」


ボウシはジャマーを受け取ると試しにスイッチを入れた。


すると、白いキューブの側面に青い光が浮かび上がり、ダイアルが表示された。


「成る程、1~10まで、ここは変わらないんだな、」


ボウシはスイッチを落とし、メガネに返す。


「ま、あくまで試作品、もっと改良を進めてくよ……ま、それにも材料が必要だけどね……」


そう言うとメガネは腰にサンドスタージャマーαを戻して、アタッシュケースを持ち直した。


「それは……いつものだな」


「うん、解析機、直前に持って来いって連絡が着た」


「そんなこと聞いてないぞ……?」


「まあ、僕も正直ビビったよ、だって急に頭の中にその文章が浮かんでくるんだよ?」


「……怖いな、それ」


~10分後~


「遅くないか……?」


ボウシは腕時計に目をやる。


「僕立つの疲れてきたよ……」


メガネはアタッシュケースを地面に置いて伸びをした瞬間。


バチッ!バチッ!


と放電のような音が二回聞こえたかと思うと


バァァンッ!!


とド派手な音と共に1台の車が出て来た。


「おい…アレってウチの軽装甲車じゃないか…?」


「ホントだ…いつの間に…?」


ドアが開いて中から出て来たのは……


「おいっ!今は何時だ!?」


帽子の男だった


「午前ぶりだが、お前、遅刻してる事気付いてるだろ……」


「もしかして……今は1:11分?」


ボウシは腕時計を見て、確認する。

丁度1:11だった。


「そうだが、それがどうかしたか?」


「それはホントか!?やった!!やったぞっっ!!よおっっっしっ!!」


男は狂喜乱舞している。


「何をこんなに喜んでるの?怖いよ……」


メガネは引き気味だ。


「ふぅ……取り乱したが、改めて、良く来てくれた諸君……と言っても二人か、まあどうでも良いっ!それよりもっ!遂にこの世界だが!開発したぞっ!!」


ボウシとメガネは顔を見合ってから同時に言う。


『何を?』


「聞いて驚け、タイムマシンだーー!!!」


『なっ!何だってぇー(やや棒)』


「ふぅ……まあ、物は試し、これから、君達には営業中のジャパリパークに行って貰うぞっ!!」


『へ?』


ボウシは一瞬思考停止したが思い付く


(コヨーテっ!!)


「……お、俺は行っても良いぞ」


「ボウシ!?なんで!?」


メガネはボウシの顔を見る。


顔を赤らめていた。


(あっ、コヨーテか、そうかいそうかい…うん、リア充☆野郎がっ☆)


取り敢えずメガネは平然を装う。


「そもそも、これどういう原理?」


「流石科学者、知りたいよな?着いてこい」


軽装甲車はドライバー席付近に様々な計器が付けられていた。

その中の1つを男は指を差す。


「これは次元転送装置、これで時間を飛ばせる燃料はサンドスターか又はプルトニウム、もしくはそれに匹敵する電力を生み出せる“何か“だな」


ドライバー席と助手席の間には3つの数字と英語が並ぶ計器があった。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  月 日 年  前・後 時

目 12 5 2759 午前  01:11

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

現 12 5 2759 午前  01:13

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

出 12 5 2759 午後  12:05

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━┓    午後○

 1 2 3 ┃    午後○

 4 5 6 ┃決定 次

 7 8 9 ┃ ●  ●      

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


「ごちゃごちゃしてるけど、これがベスト何だ…それで、君達が行くのは、九年前、か」


そう言うと男は数字キーと決定、次ボタンを押して入力を終わらせる。


目標時間 2750 12/5 午前 5:00


「さて、後は君の相方、ボウシが乗って時速140キロメートルまで加速したら次元の裂け目が出来る、すると、過去に飛ばされるから後は自由にしてくれ、ああ、それと、絶対に過去の自分には合うなよ」


「何でだ?」


ボウシが後ろから出て来て聞く。


「未来は……基本変えちゃいけない、少なくともこの世界では、ね、ささ、楽しんでくれ、それと、サンドスターの追加忘れるなよ、サンドスターが枯渇するとただの軽装甲車だ、必要なサンドスターの量はかなり大量だからな……じゃ後は楽しんでくれ」


そう言うと男は車から離れた。


ボウシとメガネは車に乗り込み、エンジンを掛ける。


「後は88マイル…つまり時速140㎞までか、飛ばすぞっ!」


「うんっ!」


そう言うと共にボウシはアクセル全開で飛ばす。

100…


110…


120…


130…


車体の前の方がバチバチ言い出す。


そして、遂に…


140!


「よしっ!」


「いざっ!」


『九年前へっ!!』


そう言うと同時に車は次元の狭間に消え、

炎のタイヤ痕だけが残った。 


「実験は成功、後は彼らの監視を続けるか…さて、どんな結果が取れるか楽しみだよ……さね、俺は万が一の事に備えて、セーバーの点検でもするかね」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

~次元転送中にて~


「冷たっ!何だ…窓ガラスが凍ってるぞ…」


ボウシは窓ガラスに触れると直ぐに手を引っ込める。 


「多分外は絶対零度有るかもね……それにしてもおかしいな、アイツの説明だと、もう過去に到着してる頃だけど…」


その時、車体が大きくガタガタと揺れ、下に落ちる感覚が始まった。


「うあぁ!何だっ!」


「やっぱりぃ!なんかおかしいっ!!これ試作品だろーー!!死ぬー!死ぬー!」


車は落ちに落ちる。


そして、着いた先は……







































To be continued⇨




彩月のコラボ作品ver3

肆ノ章にてボウシ&メガネ登場予定!!


詳しくは是非、彩月のコラボ作品シリーズ、及びケモナー1号さんの作品ページをご覧あれっ!






























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異世界でもハンターでいようか 帽子の男 @BIIGBOUSHI

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